日野椀
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日野椀(ひのわん)は滋賀県蒲生郡日野町とその周辺で生産された漆器。
[編集] 沿革・特徴
天文三年(1534年)に領主蒲生氏の城下町として日野町が成立する。 初期に生産され今も残存する器は祭器が多く見られ、厚手・高い高台を特徴とする。 江戸時代に庶民使いの漆器として、日野商人による行商で全国へ広まった。 蒲生氏が領地替えにより会津に移る時に漆器職人も多く伴った為、日野椀が会津塗器と同系の出自を有するという説もある。
[編集] 製造産地
長く製造は途絶えていたが、近年日野町で再び製造され始めている。「MR漆」という特別精製の天然漆を用いて、ウレタン等の石油合成素材を用いない、普段使いに耐える漆器の製造に成功している。
[編集] 外部リンク
- 日野椀ドットコム
- 日野商人とは(近江日野商人館)
- 「MR漆」の詳細については、京都市産業技術研究所工業技術センターの研究報告を参照。