影の伝説
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影の伝説 | |
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ジャンル | アクションゲーム |
対応機種 | アーケード(AC)、ファミリーコンピュータ(FC)(Wiiバーチャルコンソール対応) |
開発元 | タイトー |
発売元 | タイトー |
人数 | 1人 |
メディア | FC:カセット |
発売日 | AC:1985年 FC:1986年4月18日 |
『影の伝説』(かげのでんせつ)は、タイトーから発売されたゲームソフト。
目次 |
[編集] 概要
1985年にアーケード用のアクションゲームとして発売された。その後、ファミリーコンピュータ版が1986年4月18日に発売された。ファミコン版はWiiの「バーチャルコンソール」システムでダウンロードしてプレイすることが可能となる。
本作のリメイク版として、『影の伝説2005』が『タイトーメモリーズ ポケット』(プレイステーションポータブル用ソフト)に収録されている。また、バンダイより発売のつなぐだけで遊べるTV玩具、「Let's!TVプレイCLASSIC」のタイトーノスタルジア編でも復刻され、新キャラ差し替えのアレンジ版が同時収録されている。
[編集] ゲーム内容
サイドビュー方式のアクションゲーム。主人公である忍者の「影」を操り、さらわれた「霧姫」を救出することが目的。
ステージは「青葉の章」「紅葉の章」「雪の章」の3つの章から構成され、さらに各章は「森」「抜け穴」「城壁」「魔城内」「対決」の5ステージに別れている。ファミコン版では「雪の章」をクリアするとエンディングとなりその直後はループし「青葉の章」から再スタートする。アーケード版では2章ごとにエンディング(青葉→紅葉→エンディング→雪→青葉→エンディング→紅葉→雪→エンディング、以降ループ)。
主人公の「影」は刀と手裏剣の2種類の武器を使うことができる。ライフ制は無く、一度敵の攻撃を受けるとミスとなるが、妖坊の炎以外は基本的に刀を振り回すことで防御ができる。ファミコン版ではパワーアップアイテム「水晶玉」を取っていれば、1回だけ敵の攻撃に耐えることができる(ただし妖坊の炎に対しては無効)。
[編集] 登場人物
- 影
- 主人公。
- 青忍
- いわゆる雑魚キャラ。十字手裏剣を投げたり、接近すれば刀で攻撃してくる。
- 赤忍
- 青忍とあまり変わらないが、煙玉を投げてくる。この煙玉は回避不可能で当たればダメージを負う。
- 黒忍
- 城壁に登場する。他の忍者と変わらないが、倒すと巻物を落とす。
- 妖坊
- 外見上、傘を被り青い僧衣を着た僧侶だが、火を噴く怪僧である。ちなみに噴いた火はしゃがんでも回避不可能。
- 妖珠坊
- 森のステージのボス。ファミコン版のみの登場(アーケード版は登場しない)妖坊の僧衣を赤くしただけで強さは変わらない。妖坊を3人倒せば登場し、倒せば抜け穴のステージへ進む。
- 双幻坊
- 青葉の章のボス。名前からして双子なのか二人登場する。外見上は白い僧衣を着た妖坊。
- 霧 雪之介
- 紅葉の章のボス。二刀流の剣士で動きが素早い。
- 雪草妖四郎
- ラスボス。日本を征服しようと企む魔界から現れた魔性の者。二刀流で動きも雪之介より素早く倒しにくいが、攻撃が当たれば意外とあっけなく倒れる。なお、名前からしてモデルは天草四郎時貞だと思われる。
[編集] アイテムの解説
名称の後の注記はそれぞれ以下の意味を表す。
- AC - アーケード版に出現するアイテム
- FC - ファミコン版に出現するアイテム
- 水晶玉 - FC
- 取ると影の能力が2段階にアップするほか、1度だけ敵の攻撃に耐える事ができるようになる。得点は3000点。1段階目は影の服が緑色になり、手裏剣が大きくなって貫通性能を持つようになる。2段階目は影の服が黄色になり、1段階目の性能に加えて影の足が速くなり、移動速度がアップする。敵の攻撃を受けると、どちらの状態でも赤い服の初期段階に戻される。
- 巻物 - AC/FC
- 取ると地面に着地した時点から画面内の敵を一定時間倒し続けることができるようになる。取得してから地面に着地するまでの間は無防備に見えるが完全無敵。着地後も無敵だが効果発揮中は操作が一切出来ない。
- 点丸 - FC
- 空中を歩く謎の生き物。色はグレー。取ると10000点の得点が貰える。スクロールアウトすると消えてしまう。これは点丸以外の「丸」シリーズアイテムも同一である。
- 術丸 - FC
- 点丸と同じく空中を歩く謎の生き物。色は赤。取ると「分身の術」か「阿修羅の術」のどちらかを一定時間使う事ができるようになる。これらの術は術丸を複数取る事で同時に使う事が可能。
- 増丸 - FC
- これも空中を歩く謎の生き物。色は青。取ると影の残り人数が1人増える。抜け穴のシーンで、青忍を7人続けて刀で倒すと出現する。
[編集] ステージ
- 森
- 上下左右にスクロールする。赤忍、青忍、妖坊が出現。アーケード版では妖坊を4人倒せばクリア、ファミコン版では中ボスである妖珠坊を倒せばクリアとなる。ファミコン版では「点丸」「術丸」「水晶玉」が出現する。
- 抜け穴
- 左右のみにスクロールする。水路があり、この水路の中に入って進むこともできる。青忍を10人倒せばクリア。ファミコン版では青忍のみだが、アーケード版では赤忍も少数ながら出現する。アイテムは「増丸」のみが出現(ファミコン版のみ)。
- 城壁
- 上下左右にスクロールする。赤忍が出現。ジャンプで城壁を登っていき、最上段までたどり着けばクリア。赤忍に紛れ込んで一人だけ黒忍が出現し、倒すと巻物を落とす。それ以外アイテム類は一切出現しない。
- 魔城内
- 左右のみにスクロールするが、階段を利用すると上の層に登ることができる。赤忍、青忍、妖坊が出現。4層に分かれており、一番上の層に姫が囚われている。姫を縛っている縄を切ればクリアだが、姫は救出直後に再びさらわれることとなる。ファミコン版では「水晶玉」が出現する。
- 対決
- ボスキャラクターとの対決ステージ。マップは「森」のステージと似ている。上空に「蝶」が飛んでおり、ファミコン版ではこの「蝶」を撃ち落とさないとボスを倒すことができない。アイテム類は無し。
[編集] 煙玉の意外な効果
ファミコン版での現象であるが、2人プレイを選択し、1プレイヤー側が初回に煙玉で倒されると、2プレイヤー側が木の上から登場する時点から死亡している事になり、着地と同時に地面に倒れてしまう。その後は1人失い、1プレイヤー側にバトンタッチされ、何事も無かったかのようにゲームが進んでいく。
[編集] 実写映画化
オリジナルのリリースから20年を経た2005年、突然実写映画化が発表された。有村昆、水野晴郎、林家木久蔵、林家ペー、杉作J太郎などが主なキャスト。公開前だが、既に公式ウェブサイトであらすじなど紹介されているので内容はゲーム版とかなりかけ離れている。その根拠として
伊賀忍者の影が主人公なのにまったく関係ない真田幸村が主人公。しかもその伊賀忍者が敵役。
ゲーム版の物語は江戸時代末期なのに映画版はそれを無視して徳川家康が登場し、雪草妖四郎に替わって敵役のボスになっている。
妖坊、霧雪之介が登場しない。
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