張陵
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張 陵(ちょう りょう)は、中国における原始道教の一派である、五斗米道(天師道)の開祖である。
沛国豊(江蘇省)の人というが、その伝歴には不明な点が多い。また、一説では張 道陵(ちょう どうりょう)と称しているが、後世の付会であろうとされる。
蜀(四川省)へ行き、鶴鳴山(鵠鳴山)に入り、「仙道」を学び、「道書」24編を撰したという。
彼の教法の中心は、祈祷を主体とした治病であり、信者に5斗(日本の5升=9リットル)の米を供出させたことから、五斗米道という呼称が生まれた。
張陵の伝記は、晋の葛洪の手になる『神仙伝』に詳説されているが、多分に潤色を加えられた形跡があり、彼よりも後世の五斗米道の教説も混入している。
その教団は、子の張衡、孫の張魯へと伝わり、広まった。張陵を尊称して「天師」と呼び、子孫は龍虎山へと移住し、道教中の一派である正一教となった。