常石勝義
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常石 勝義(つねいしかつよし、1977年8月2日 - )は、日本中央競馬会(JRA)の騎手である。栗東所属で現在はフリー。大阪府出身。
1996年3月に中尾正厩舎所属でデビュー。同期に福永祐一、和田竜二や中央競馬史上初の女性騎手の1人である牧原由貴子(当時の姓)らがいる競馬学校花の12期生の1人である。初騎乗は1996年3月2日、中京競馬第5競走のタニノレセプションで、16頭立ての7着だった。初勝利は翌週の3月10日、中京競馬第2競走で、同じくタニノレセプションに騎乗してのものであった。デビューからの約5か月で12勝を挙げていたが、同年8月4日、小倉競馬場でのレース中に落馬事故を起こし脳挫傷で意識不明の状態に陥る。しかし奇跡的な回復をみせて翌1997年に復帰し、同年の小倉3歳ステークスでタケイチケントウに騎乗、重賞初勝利を飾った。また、平地だけでなく障害の騎手としても活躍し、2003年には中山グランドジャンプでビッグテーストに騎乗しGI(J・GI)を制覇。
2004年8月28日、小倉競馬場で行われた豊国ジャンプステークスで再び落馬。脳挫傷、外傷性くも膜下出血、頭蓋内血腫を併発し意識不明の重体に陥ったが昏睡療法(筋弛緩剤などの薬物投与により脳への負担を減らして回復を促す治療法)が功を奏し、1ヶ月で意識を回復。翌2005年には木馬に乗って騎乗トレーニングができるまでに回復した。2006年現在もレース復帰を目指してリハビリを行っている。現在までJRA通算82勝。