山田緑地
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山田緑地(やまだりょくち)とは、北九州市小倉北区南西部にある広さ140万平方メートルの広域公園。北九州市都市整備公社の有料公園。旧帝国陸軍(後に占領米軍)の山田弾薬庫で、1972年に北九州市へ返還された。戦前・戦中は旧日本陸軍により弾薬等の填薬所として使用された。戦後から1972年の間は在日米軍が弾薬等の填薬作業を行った。旧日本陸軍・在日米軍の地内の活動については不明だが、近隣で環境汚染があったとされ奇形のカエルが発見されている。[1]
また、在日米軍が核兵器を持ち込む疑惑も生じた。日豊本線南小倉駅との間に山田弾薬庫への専用線があった(現在は廃止)。
開発の20世紀にあって約半世紀のあいだ利用が制限されたため、湿原と照葉樹林の原始風景が広がる。この森を守り、育てるため、「三十世紀の森づくり」を基本テーマに、自然とふれあい観察できる「利用区域」と、環境保護を優先する「保全区域」「保護区域」にゾーン分けして公園整備した。
利用区域は約48.5ヘクタール。公園正門前から広がる区域で、森の家や芝生広場などの居心地のよい開放空間を整備。
保全区域は30ヘクタール。今ある植生を維持しながら、人が自然にふれあい、親しむ区域。入場できるが、時間と人数が制限される。
保護区域は70ヘクタール。基本的に人の立ち入りを禁止し、人間の管理を一切行わない。自然の植生である照葉樹林(常緑広葉樹林)への移り変わりを見守る区域。
近くには、小熊野川がありホタルの名所である。
入園料は一般が100円、小中学生が50円。駐車場は普通車が終日300円、大型車が終日1000円。