宗像大社
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宗像大社(むなかたたいしゃ)は、福岡県宗像市にある神社。全国に六千余ある宗像神社の総本社である。
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[編集] 概要
「宗像大社」は沖ノ島の沖津宮、筑前大島の中津宮、旧玄海町の辺津宮の三社の総称であるが、現在では辺津宮のみを指す場合も多い。
宗像三神を祭り、古くから海上交通の安全の神として信仰されているが、現在では海上に限らず、陸上の交通安全の神としても信仰を集めている。そのため、県内では宗像大社のステッカーを貼った自動車が多数見受けられるほか、新車を購入した際に御祓いを受ける人も非常に多い。
海上交通の要所に位置する沖ノ島に祀られている沖津宮は、現在、緊急避難港に指定されているが、島全体が神体である。そのため現在でも女人禁制であり、男性であっても上陸前には禊を行わなければならない。「海の正倉院」とも呼ばれ石舞台や古代装飾品なども多数発見されており、古代からの信仰の対象とされていたことが偲ばれる。また、歴代の中国や朝鮮の王朝との交易で栄えていた。九州を中心にこの沖ノ島の世界遺産化運動が日本中にひろまっている。
[編集] 文化財
[編集] 国宝
- 福岡県宗像大社沖津宮祭祀遺跡出土品 一括
- 玄界灘に浮かぶ絶海の孤島・沖ノ島の20数箇所の祭祀遺跡から発掘された一括遺物。1954年から1971年に至る第1次~第3次の発掘調査で出土したもので、時代的には古墳時代から平安時代(4世紀~10世紀)にわたる。中国・朝鮮半島製品を含む、各種の銅鏡、金銅(銅に金メッキ)製の馬具類のほか、土師器、三彩陶器、滑石製品、玉類、刀剣類などが出土品の主なものである。出土品中にはペルシャ・ササン朝製と見られるガラス椀の破片などもある。考古学、美術史、宗教史、古代史など、さまざまな分野の研究に資するところの多い、学術的にきわめて貴重な資料である。3次にわたる発掘調査の結果は『沖ノ島』『続沖ノ島』『宗像沖ノ島』という報告書の形で刊行されている。これら出土品は宗像大社の神宝館で公開されている。1962年に第1次・第2次発掘調査出土品が国宝に指定され、2003年には第3次発掘調査出土品が追加指定されている。
[編集] 重要文化財
- 木造狛犬
- 石造狛犬
- 藍韋威肩白胴丸(あいかわおどしかたじろどうまる)-「胴丸」は鎧の一種。
- 経石
[編集] 名物
- 宗像大社せんべい
- 幸福餅