奇瑞汽車
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奇瑞汽車(チーロイきしゃ、Qirui Qiche、英語表記:Chery Automobile)は、中華人民共和国の自動車メーカーである。
安徽省および同省蕪湖市政府の出資によって1997年に設立。2001年には上海汽車(SAIC)が資本参加したが、SAICは2003年に奇瑞との関係を解消している。この背景にはSAICと合弁事業を展開するゼネラル・モーターズとの間でのデザイン盗用問題があると考えられている。具体的には奇瑞が発売した「QQ」と「東方之子」のデザインがそれぞれGM大宇製のシボレー・スパークとシボレー・エピカに酷似している点、及び、奇瑞の英語名のCheryがシボレーの愛称のChevyと一字しか違わない点が問題とされた。
また、1967年~71年にスバル360を輸入し、1970年代にスポーツカー、「Bricklin SV-1」を製造し、1980年代に旧ユーゴスラビア産の小型車「ユーゴ」を販売していたことで知られているマルコム・ブリックリン氏が設立したビジョナリー・ビークルズ社によって、2007年からの奇瑞車の北米販売が計画されている。
[編集] 車種一覧
- QQ:超小型車。2003年発売。
- 風雲(WindcloudまたはFulwin):小型セダン。2000-2006年まで販売。初代セアト・トレドベース。
- 旗雲(FlagcloudまたはCowin):2003年発売。風雲の上級版。BMW MINIと同じトライテック製1.6L直4エンジンを搭載。ZF製CVTも用意されている。ロシアではAmuletの名称で販売。
- 瑞虎(Tiggo):小型SUV。2005年発売。三菱製4G63(2.0L直4)、4G64(2.4L直4)エンジンを搭載。
- 東方之子(Oriental SonまたはEastar):中型セダン。2003年発売。三菱製4G63(2.0L直4)、4G64(2.4L直4)エンジンを搭載。2005年にはオーストリアAVL社との共同開発による自社製「ACTECO」直噴2.0L直4エンジン搭載車も追加された。ロシアではMikadoの名称で販売。
- A5:小型セダン。2006年発売。エンジンは「ACTECO」1.6L(A516)と2.0L(A520)の2種類が用意される。
- V5:中型MPV。2006年5月発表。エンジンはACTECO2.0L(V520)または三菱4G64(V525)の2種類。なお、このモデルの開発にあたっては英ロータス・エンジニアリングなどの協力を仰いでいる。