天魔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
天魔(てんま)とは、第六天魔王波旬(はじゅん=悪魔)のこと。仏道修行を妨げている魔のこと。 他化自在天(たけじざいてん)・第六天魔王(あるいは単に魔王)ともいう。あるいは天魔の配下の神霊(魔縁参照)のこと。 第六天とは、仏教における天のうち、欲界六欲天の最高位にある天である。 この天に生まれたものは、他人の楽しみを、自由に自らのものとすることができるという。 初期仏教において天魔として名前を挙げられるマーラー(マーラ)・パーピーヤス(天魔波旬)のほかに、後期ではインド=イランから中央アジアの神マヘーシュヴァラ(大自在天、ヒンドゥー教の神シヴァと同一視されることも)が天魔と表記されることから、同一視されていることが多い。 また、マーラはウガリット神話における死の神モートと語源を同じくするという。