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モート (mt [môtu])は、ウガリット神話に登場する炎と死と乾季の神。 その名は文字通り『死』を意味する。
豊穣神バアルの兄弟にして敵対者でもある。 モートとバアルの戦いは、雨季と乾季の入れ代わり、季節の移り変わりを象徴したものとされる。
彼の肉体は冥界そのものであり、その口は天から地までを覆う冥府の門であり、全ての生き物はその口を逃れられない。さらに神であるバアルでさえ彼には常には勝てず、乾期の間はその腹の中で屈辱に耐えるという。