大湊ネブタ
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大湊ネブタ(おおみなとねぶた)は、青森県むつ市の大湊・大平地区で行われるネブタである。
大湊ネブタは地域住民の手によって制作、運行されるネブタである。人形ネブタが主で、ネブタをロープで曳いて町内を練り歩く。ネブタの後方に太鼓と横笛の囃子方がつき、ロープの間あるいは囃子の後方に流し踊りがついた下北地方独特のスタイルとなっている。基本的には跳ねないネブタである。2005年に大湊ネブタは120周年を迎えた。
1885年頃から現在の形式で合同運行するようになった。
8月第一週の金・土・日に開催。大湊・大平地区の各町内、むつ市役所、海上自衛隊大湊総監部など約13団体が出陣する。大型化や観光化をしていない、草ネブタの雰囲気がある。
大湊ネブタの他、下北地方には各地にネブタがある。同市田名部・川内町・脇野沢・大畑町、および風間浦村、東通村、横浜町でも行われている。川内町を除いて、その多くは子どもネブタである。
江戸時代中期の紀行家菅江真澄は、日記に大畑でネブタを見たと書いている。ネブタは青森地方だけのものではない。また、近年になって青森から仕入れたものでもない。江戸時代にはすでに下北地方でも行われていたのである。ネブタの起源は下北地方なのか、青森地方なのか定かではない。