大山隠岐国立公園
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大山隠岐国立公園は鳥取県・岡山県・島根県に分布する国立公園。
面積は約50平方㎞で、国有地、公有地が半分を占める。大山や蒜山、三瓶山などの山岳景観と島根半島、隠岐島などの海岸景観との調和が取れた公園で、山陰中央部を代表する景勝地が集結している。
大きく分けると
- 大山蒜山地域
- 隠岐地域
- 島根半島地域
- 三瓶山地域
の4ヶ所に分かれ、それぞれ個性が異なる。
[編集] 歴史
1936年に、日本最初の国立公園として大山国立公園が指定された。1963年には蒜山、島根半島、三瓶山、そして隠岐地域が編入されている。2002年には大山・蒜山地区において毛無山や宝仏山の編入が行われている。
[編集] 自然
[編集] 主な景勝地
- 大山蒜山地域
- 大山(鳥取県)
大山は中国地方最高峰で、伯耆富士との異名を取る休火山である。西側からは優美な山容を誇り、山麓に桝水高原などが広がる一方で、南側は険しい山容を見せ、対照的。修験道の聖地としても名高く、大山寺や大神山神社などが建立された。
- 蒜山(岡山県)
蒜山は上蒜山、中蒜山、下蒜山の総称。大山とは対照的に穏やかな山容を見せ、ブナの原生林が広がり、南麓には大規模な高原が発達している。一方、北麓は険しい断崖がそそり立つ。
- 隠岐地域
- 島前
島後にある。国内有数の断崖である摩天崖及び通天橋、鬼ヶ城などの景勝地。地上には牧草地が見られ、優雅に牛馬が草を食む。国の名勝。
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- 島後
- 白島海岸
島前の隠岐島北部にある白砂青松の景勝地。国賀海岸とは対称的に優美な景観を呈し、展望台からの眺めは素晴らしい。名の由来は板状アルカリ石英粗面岩が白色なのに因む。国の名勝。
- 布施海岸(浄土ヶ浦)
島前の隠岐島東部にある景勝地。小規模ながら無数の小島、断崖、洞門が点在し、老松が生育。繊細かつ、幾何学的な自然美が特徴で、国立公園切手の題材にもなったことで有名になった。国の名勝。
- 三瓶山地域
三瓶山は白山火山帯に属する火山で、男三瓶、女三瓶、孫三瓶、子三瓶からなる。古来より信仰の山として知られ、出雲国風土記にも佐比売山として名が登場する。穏やかな山容を見せ、また自然のブナ林がみられる。