夢二
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『夢二』(ゆめじ)は、「けんかえれじい」「刺青一代」などで知られる鈴木清順監督が描く摩訶不思議な映画作品。竹久夢二を題材に、女性たちとの華やかで幻想的なつながりを描く。
独特な映像美と難解な物語の進行が見るものを困惑させる、鈴木清順監督の代表作の一つ。上映時間2時間8分(1991年荒戸源次郎事務所作品)。
「ツィゴイネルワイゼン」(1980年)、「陽炎座」(1981年)と合わせて「(大正)浪漫三部作」と呼ばれる。三部作においては前二作よりも評価において後塵を拝する印象が強いが、飄々とした軽やかな雰囲気を高く評価する向きもある。また、三部作中唯一、原作が存在しないオリジナルの作品である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
1917年、金沢。駆け落ちを約束した恋人を待つ竹久夢二(沢田研二)は、隣村で妻と妻の愛人を殺した殺人鬼(長谷川和彦)が山へ逃げたという噂を耳にする。約束の恋人は現れず、芸術家としての苦悩にも悩まされていた夢二は、湖上で人妻に出会い、逢瀬を重ねるが・・・。