吐血
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吐血(とけつ)とは、消化器が疾患や損傷によって出血し、口から血を吐く事。多量の出血の場合は、緊急的に専門医の診察を受けるべきだが、同時に患者自身に多大な精神的ダメージを与え得る症状である。
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[編集] 概要
この症状は、消化器の疾患や損傷によって血を吐く訳だが、潰瘍などによって発生する少量の出血では、そのまま消化・吸収されてしまう事もあり、出血自体は気付かれ難い事が多い。多量の飲酒などによって嘔吐した際に、吐瀉物に混じって血が含まれるなどして、初めて気付かれる事もある。この場合は、出血から吐き出すまでに時間が掛かっているため、暗赤色(コーヒー滓の色)で、一般的に量は少ない。
一方、短時間に吐き出される鮮やかな赤い色をした吐血は、消化器損傷によって発生した物で、吐き出す血の量も多い。こちらは緊急的にも止血する必要がある。
[編集] 原因や状態
量の少ない・色が暗赤色な物の原因の多くは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍など、消化器系統でも比較的口に近い部分の出血だが、これら潰瘍の原因には多分に精神的な物が関係してくるため、吐血によって受けたストレスにより、症状が悪化するケースも見られる。その一方で、妊婦の悪阻による嘔吐にも時折、同様の症状が見られる事もある。
似たように口から血を吐く症状では、呼吸器系統から出血する喀血があるが、こちらは咳き込んだ際等に出血が見られるというもので、吐血とは全く異なる原因による物である。吐血の場合には、吐瀉物特有の臭気がある他、腹部に不快感や痛みを訴えるが、喀血の場合は吐いた血には酸味臭が無かったり、胸部が傷むなどの違いが見られ、対処法も異なる。詳しくは喀血の項を参照されたし。
特に飲酒や傷んだ物を食べた場合による嘔吐によるものではなく、日常的な生活で突然に吐き気に襲われて吐血した場合は、重度の消化器疾患や損傷が疑われる。吐血の1割程度は、食道の静脈瘤破裂に伴う出血によって発生している。食道静脈瘤は、人間ドック等の定期診断によって発見される事も多い。
[編集] 対処
嘔吐時に、吐瀉物に混じって若干の血が含まれる場合は、潰瘍によるものが多いため、気分を落ち着けさせて安静にして、早めの受診が望ましいとされるが、鮮血を吐く場合は、前出の食道静脈瘤破裂や重篤な消化器損傷が疑われるため、緊急に専門医の診察を受ける事が勧められる。喀血とは違って、積極的に血を吐かせたりはせず、出来るだけ吐き気を抑えるようにし、また消化器損傷による物であるため、医師の指示に従って絶食する必要がある場合が多い。
いずれにしても専門医の診察を受けるべきである。
[編集] 関連項目
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