半熟英雄
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『半熟英雄』(はんじゅくヒーロー)は、第一作が1988年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)で発売された、リアルタイムシミュレーションRPGの作品であり、またシリーズの総称である。
目次 |
[編集] 概要
1988年、ファミリーコンピュータ用ソフトとして第一作が発売。家庭用ゲーム機としては初となるリアルタイムシミュレーションRPGとされている。従来のシミュレーションRPGは関わっている能力値が多くそれによりシステムが複雑なものとなっていたが、この作品ではそういったものを極力排除し、視覚的にわかりやすく、感覚的に遊べるゲームに仕上げられた。攻略した城の収入を元手に領土を拡大する方式ではあるが、内政に注意を払う必要は少なく、最新作の4では全く無くなっている。基本的なシステムは最新作でもほとんど変化していないが、より戦闘に特化した内容となっている。
物語はゲームとしては非常に異色なもので、登場人物は舞台の上で芝居を演じるという形をとっている。全編がコメディタッチで描かれ、ギャグやパロディが随所にちりばめられている。最新作の「半熟英雄4 ~7人の半熟英雄~」では、旧エニックスの代表的作品ドラゴンクエストシリーズのロトの勇者の格好をするキャラクターまで出現してしまう位である。
[編集] シリーズ作品
- 本編
- 半熟英雄(第1作)(ファミリーコンピュータ 1988年12月2日発売 5800円)
- 半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!(第2作)(スーパーファミコン 1992年12月19日発売 9500円)
- (ワンダースワン 2002年2月14日発売 5200円)
- SFC版と内容は同じだが、エッグモンスターを数体追加及び削除を行っている。
- 半熟英雄対3D(第3作)(プレイステーション2 2003年6月26日発売 7480円(限定) 6800円(通常))
- 半熟英雄4 ~7人の半熟英雄~(第4作) (プレイステーション2 2005年5月26日発売 9240円(限定) 7140円(通常))
- 外伝
- 本編と違いジャンルはRPGである。
[編集] 漫画
- てんとう虫コロコロコミックス 半熟英雄 全1巻 著者:おちよしひこ
[編集] ゲームシステム
作品によって多少システムが異なるものの、基本的には以下のようなものである。
[編集] 基本システム
1つの章につき、フィールドマップが一面づつ用意されている。マップ上に複数の城があり、アルマムーンを拠点として将軍を派遣して全ての城を占領し、その後に新たに現れる敵拠点に陣取るボスを倒せばその章のクリアとなる。
[編集] イベント
各章の初めと終わりに発生する、ストーリーに関わるイベントと、月イチコマンド(後述)などで発生することのあるランダムイベントに大別される。
[編集] フィールド画面
フィールド画面を表示している間はゲーム上でも時間が経過する。ゲーム上で1ヶ月経過すると、月イチコマンドと呼ばれる画面に切り替わる。イベントが発生することもある。全てのイベントの終了後に編成画面に切り替わり、この画面で将軍の登用や兵士の募集、城の築城による増強などができる。「切り札」は作品により買えるものと買えないものがあるが、代わりに自分で開発することができる場合もある。編成画面を終了したら、再度フィールド画面に切り替わる。
基本的に戦闘の補助が多く、戦闘に特化したコマンド構成となっている。最新作の4では築城ができなくなり、内政の要素は完全になくなった。
フィールド上には城以外にも、温泉や洞窟などの施設があり、それらに将軍を派遣することでランダムイベントが発生する。洞窟のみ、将軍を派遣した翌月の月イチコマンドの際にイベントが発生する。イベント詳細を参照。
また、モモリスや屋台のゲンさんといった、ランダムに登場するNPC(ノンプレイヤーキャラクター)も存在し、それらと将軍が遭遇することでもイベントが発生する。
[編集] 戦闘システム
- 発生条件
以下のような場合、フィールド画面から戦闘画面に切り替わり、戦闘が発生する。
- 自軍の将軍が敵の城に攻め込んだ時
- 敵軍の将軍がプレイヤーの城に攻め込んだ時
- 自軍の将軍と敵軍の将軍が遭遇した時
また、月イチコマンドで発生するランダムイベントにおいて戦闘が発生することもある。
- 戦闘
基本的には将軍・兵士同士の白兵戦であるが、自軍は「切り札」という戦闘用アイテムや「エッグモンスター召喚」(後述)、篭城戦のみであるが「奥の手」を任意に使用することができる。
- エッグモンスター
将軍の持つ卵からエッグモンスターとよばれる怪物を召喚し、兵士たちの代わりに戦闘をさせることができる。これがこのゲームの最大の特徴である。2作目、4作目では敵側も卵を持っているため、敵軍も同様に召喚し、エッグモンスター同士が戦うといったこともしばしばある。特にボス戦では強力なエッグモンスターが必須である。
卵には数種類あり、その種類によって召喚できるモンスターは異なる。エッグモンスターの中には、他の自社作品のキャラのパロディであったり、そのままエッグモンスターとしてゲスト出演しているものもいる。ファイナルファンタジーシリーズの、召喚魔法の原形となった。
- 半熟値
2作目より登場。戦闘経験値で、基本的には戦闘に勝つと上がり、退却すると下がる。イベントで上下することもある。半熟値に応じて召喚するモンスターが変わり(4作目では新しく増えるのみ)、おおむね半熟値が高いほど強いモンスターを召喚できる。ただし、2作目では、半熟値が最高になると、直接攻撃のできないランプキンしか召喚できなくなる罠があった。
- タコメーター
4作目に登場。コマンドバトルのみ影響。攻撃によって互いの感情が「ブチキレ」と「アキレ」のどちらかに動いて行く。敵の感情が「ブチキレ」(味方が「アキレ」)に振り切れると敵に1ターンボーナスが与えられ、さらに攻撃力が倍になる。敵の感情が「アキレ」(味方が「ブチキレ」)に振り切れると、味方に1ターンボーナスが与えられ、さらに攻撃力が倍になる。漫然と攻撃して行くと敵をブチキレさせてしまい、手痛い反撃を喰らうために、敵をアキレさせる能力を持つエッグモンスターや切り札が重要な役割を持つようになった。たとえば、エッグモンスターのエッグマン(敵にダメージを与えられない)、ゾンビ(自滅技しかない)、ウゴカザル(命令を絶対に拒絶して動こうとしない)などは、前作までは無為無能の代名詞的存在だったが、今作ではいずれも敵を大きくアキレさせる効果が追加されたため、このようなエッグモンスターでも実戦に役立つようになった。
[編集] イベント詳細
既述したように、イベントはストーリーに関わるイベントと、主に月イチコマンドの際に発生するランダムイベントに大別される。また、月イチコマンドの際に発生するランダムイベントは、特定の月に必ず(もしくは非常に高い確率で)発生する定期イベントと、その他のイベントに大別される。
ここでは、ランダムイベントを中心に代表的なものをいくつか解説する。
- 定期イベント
- 正月のお祝いとお年玉(1月)-お年玉をもらって所持金アップ
- ゴールデンウイーク(5月)-畑から金塊が掘り出されて所持金アップ
- クリスマス(12月)-サンタクロースがプレゼントとして切り札をくれるのだが…
- その他のイベント
- 農民の報告
- 大豊作でその月の収入が4倍増となるものから、大凶作で収入が4分の1となるものまで。
- 作曲家の登場
- ゲーム中の楽曲が聴ける、いわゆるサウンドテストモードになる。
- 2作目ではすぎやまこういち、4作目では植松伸夫が登場。
- 博徒のケン登場
- 3作目以降に登場。丁半バクチで所持金を増やすチャンス。
- 将軍謀反
- 将軍が謀反を起こし、兵を率いて主人公に斬りかかってくる。負ければもちろんゲームオーバー、勝ってもその将軍を討ち取ったことになる。(そのかわり大幅な半熟値のボーナスがある) 3作目以降では、将軍の出奔する夜逃げバージョンもあり、こちらは生命の危険こそ無いが、無条件で将軍を失う。ただし再雇用できる場合もある。
- 火星人来襲
- 収入と城に大損害を受けるが、強力な切り札「キャトルミュー」が手にはいる。
- 暗殺
- 1作目では「こがらしモンスター」、2作目では「隠密戦隊ゴニンジャー」に敵将軍の暗殺を依頼。成功すると、敵将軍が1人死亡する。ただし、2作目ではすぐ補充されるため、あまり意味はない。3作目以降にはない。
- 洞窟に将軍を派遣した際に起こるイベント
- 宝を見つける
- 事故や罠などで将軍が死亡
- いっぱつエッグのエッグモンスターと対決
[編集] 登場キャラクター
[編集] 複数の作品に登場するキャラクター
[編集] アルマムーン国
- アルマムーン国王(主人公)(声:佐藤麻子)
- 主人公であるアルマムーン王は常識に欠け、識字能力は自分の名前が書ける程度でほとんどないに等しい。それゆえバカ殿扱いされ、実際周囲の人間はこの王にしばしば振り回されている。ただし、戦術に長けているということもあってか本当に知能が低いかどうかは疑問である。しかし先代は知性・戦術・内政に長けた非の打ち所のない素晴らしい王であったと大臣は言う。作品中では「王」ではなく「王子」「若さま」と呼ばれる。それが周囲または本人の気安さゆえなのか、正式に即位していない事情があるからなのかは不明。
- 第1作では王は比較的まともで、むしろ周囲にギャグが多かったが、作品を重ねるごとに主人公のバカっぷりとともに繰り広げられるギャグもパワーアップしてゆく。自分の名前が書ける程度のレベルまで退化したのは2作目以降である。そのため、前作で結婚した王妃に逃亡されている。また、2作目までの主人公は同一人物であるが、3作目から設定が変わっており、別人(次々代?)かパラレルワールドであると思われる。ゲーム上の能力も、2作目まではバカ扱いされながらも文武両道だったが、3作目以降は戦闘一本槍になっている。ただし内政面に関しては、才能はあるがまだ開花させていないということのようだ。趣味は2作目、3~4作目の双方ともつまみ食い。尚、3~4作目の王は一時的に才能を開花させる場面があり、その間だけ「ストイック」に変化する。
- 決まった名前は無くプレイヤーが自由に入力するが、2作目では名前を入力せずに入力を終了しようとすると、自動的に「しゅじんこう」と名付けられる。また、3作目以降の主人公の名はソーリス(Solis、ラテン語で「日曜日」を意味する"Dies solis"に由来)。ただし入力時に表示されるわけではない。
- なお、主人公の統治するアルマムーン王国の名称は、アッバース朝カリフのアル・マームーンに由来する。
- 「半熟英雄4」のアイキャッチ(一休さんのパロディ)で、その声が初めて明らかになる。
- アルマムーン国大臣(セバスチャン)
- 国王のバカな言動を嘆きつつも国王に献身的に仕え、アルマムーンを支える大臣。ほぼ唯一と言える突っ込み役でもある。
- 主人公と同様、1~2作目と3~4作目のものがそれぞれ同一人物。どちらも若かりし頃は剣の達人で、戦闘時には奥の手としてそれを披露してくれる。なお、名前の「セバスチャン」は歴代の大臣が襲名する名誉ある名前らしい。趣味はどちらも説教。
[編集] カトリ王国
3作目・『半熟英雄対3D』より登場。
- カトリ イネ(あたし)(声:笹木綾子)
- 3作目より登場するカトリ王国の第一王女。姓がカトリで、名前がイネ。登場した当初は記憶喪失で「あたし」と名乗っていた。主人公を一方的に深く愛し、呼び名もストーリーの進行に応じて「マイ王子様」→「マイ・ダーリン」→「マイ・ラヴァー」→「マイ・ハスバント」とどんどんあつかましくなっている。主人公が才能を開花させると、自分が取り残されると感じて暴力を振るい、無理矢理元のバカ殿に戻してしまうほど独占欲が強い。
- とはいえ、戦闘時に壊れたたまごを回復させる能力と城を別の場所に転移させる能力を持つため、アルマムーンに欠かせない存在。また、彼女に金を貢ぐことによって姿と能力が変化していき、最終的には最強の将軍になる。
- カトリ王国第二王女。イネの妹で名前はイヌ。外見は姉とはちっとも似ていない美少女だが、口が悪く金遣いの荒さは姉以上。4作目では姉と同様に将軍としても使え、金を貢ぐことによって姿と能力が変化する。こちらの衣装は『ファイナルファンタジー』シリーズや『ドラゴンクエスト』シリーズのキャラクターのパロディになっているものが多い。尚、エッグモンスターHEROでは性格が若干違う。
[編集] エッグモンスター
個性的でバラエティに富んだキャラクターが多数存在する。ここではストーリーやイベントに関わる者、およびシリーズ皆勤の者のみを記す。
[編集] イベントに関わる者
- エッグマン(声:ささきいさお)
- たまごの使用回数が0の時に現れる最弱のエッグモンスター。しかしその正義感は誰にも負けない。2作目では完熟大魔王との戦いで瀕死の重傷を負うも、後に「しんエッグマン」にパワーアップして帰ってくる(ただし強さは変わらず)。ファイナルファンタジーVでは、隠し召喚獣として登場する。戦闘では全く役立たずであったが、4作目では敵をアキレさせる効果を期待できるようになった。
- エッグマンナイト(声:IKKAN)
- エッグマンの同族で、2作目において重傷を負った彼を助けにエッグワールドから来た。エッグワールドにおいての戦いではエッグマンに代わって彼が戦う。4作目ではパワーエッグを司るエッグマンとして登場。
- ランプキン(声:IKKAN)
- カボチャ頭の祈祷師。挨拶は「ナマステ」。月イチコマンドでは、たまごの使用回数を回復させる「おはらい」を行う。3作目以降はエッグモンスターを呼び出す際の儀式である「たまごダンス」も行う。妻子持ちで、趣味は温泉巡り。
- 4作目ではエッグマンと同様にそれぞれのたまごを司る7人のランプキンが登場するが、エッグモンスターとして戦闘に参加するのは従来のランプキン(カラフルエッグ)のみである。
- モモリス
- 3作目より登場するリスのようなエッグモンスター。口の中に切り札作成法を記した石版を蓄えており、たまにフィールド上に出現するモモリスを捕獲すると石版を入手でき、生産できる切り札の種類が増える。
- あけまつ(声:斎藤恭央)&おめでとり(声:則末チエ)
- 正月を司るエッグモンスターのコンビ。1月のランダムイベントで必ず登場し、お年玉をくれる。しかし3作目のみ海老一染之助・染太郎が登場するため、置物扱い。
- かみ
- 元ネタは『魔界塔士 Sa・Ga』のラスボス及びその弱点。4作目ではメインダンジョン内で現れ、当初は元ネタ同様にシルクハット男の姿でヒントをくれるのだが、ある階層に着くと正体を現して襲いかかってくる。
[編集] シリーズ皆勤の者
- マシンナイト(声:斎藤恭央)
- 騎士の姿をしたロボット。1作目では取扱説明書にわざわざ書かれるほどのポンコツだったが、2作目以降は頼れる存在に。ライバルは『ライブ・ア・ライブ』のブリキ大王。
- サイクロプス
- 鎖砲丸を振り回す一つ目巨人。風呂嫌いで、体臭がきつい。
- ヒュドラ
- 下半身がヘビのお水系の女の子。ぎゅーっと敵に抱きついて骨をへし折る。
- アマゾン
- 二刀流で戦う女戦士。2作目以降は『ロマンシング サ・ガ』のガラハドから殺してでも奪い取ったと思われる「ガラハドの剣」を使う。
- ゲーラス
- 吸血性の悪魔。『ファイナルファンタジー』シリーズのモルボルとは臭い息仲間。
- デビルウーマン
- モーニング・スターを持ったセクシーな女悪魔。エッグモンスター「プチデビル」は実の弟で、しばしば子供のけんかに大人がちょっかいを出す。
- なめくじ男
- 痰吐き、粘液など汚い攻撃をする嫌われ者。しかし彼にとってはコミュニケーションの手段らしい。3作目以降はムカデに近い姿をしている。
- ケロベロス
- 複数の頭を持つフランス帰りのプードル。2作目まではケロとベロの双頭だったが、3作目で「ス」が加わった。
- メデューサ
- 彼女に睨まれると石化してしまうヘビ女。厳密に言えば2作目以降のものは公募作品であり、1作目のものとは別物である。
- オイジュース(声:IKKAN)
- ジャガイモのおじいさん。いつも「ウム!」と頷いている。2作目以降は姪の「メイジュース」も登場。
- キャンドロー
- ろうそくのモンスター。悲しい話を聞かせるのが得意。
- エルフドラゴン
- 蝶の羽根を持つドラゴンの妖精。1作目ではエッグモンスター「イモスラ」から変態した。
- ユニコーン
- 気の弱い一角獣。一度泣き出すと涙が洪水のように押し寄せる。
- アレス
- 剣を使わせれば右に並ぶ者のいない軍神。特技は大根のかつらむきとリンゴの皮むき。
- ハデス
- 死者を統べる冥王にして最強のエッグモンスター。2作目以降は偽物「ハデデス」も登場。
[編集] 完熟軍(エッグママ関連)
- エッグママ(声:佐藤麻子)
- 完熟軍を統べる「完熟生命体製造システム」。元々は地球人が完璧な生命体を作るために造ったのだが、暴走して「不完全な」地球人を滅ぼし、自己増殖と自己進化を繰り返して全宇宙に散らばる。
- 完熟神 ボイルド(声:石川英郎)
- エッグママの内部にあるたまごから産まれる完熟の神。
- 2作目、ではクーモンが食べたエッグモンスターの数により頭に翼を持つ「シリアスボイルド」、またはエッグモンスターのパーツを寄せ集めた「ハイパーボイルド」のいずれかの形態をとり、それによってエンディングが変化する。またハイパーボイルドはクーモンに食べられたエッグモンスターの技を使用する。
- 4作目では四次元の力を手にした「四次元ボイルド」の姿をとる。モット・クーモンが食べたエッグモンスターの所属するたまごによって技が追加される。
- エッグモンスターHEROでは「ハイパーボイルド」のみ登場。
- クーモン(声:IKKAN)
- 巨大な口でエッグモンスターを丸飲みにするボス。それだけではなく食べたモンスターによって後々のボス戦に影響する。4作目では上位種の「モット・クーモン」が登場。
- スーモン(声:佐藤麻子)
- クーモンと同時に現れるボス。マントの中のブラックホールで将軍を吸い込んでしまう。4作目には上位種の「モット・スーモン」が登場。
[編集] その他
- 将軍
- 将軍(進軍ユニット)は、第1作では全員がギリシア神話・ローマ神話由来であったが、2作目以降では植物名や菓子名、自社作品キャラの名前を冠した将軍が追加されている。3作目では製作スタッフのあだ名などを冠した将軍が多数登場し、4作目では開発室という場所でのみ仲間になる(なおスタッフ将軍のパラメータは各人自身に決めさせたとのこと)。
- また、2作目以降では各将軍に「趣味」というステータスが設定されている。このステータスはゲーム進行には何も影響を与えないが、とかく戦闘時の強弱などパラメータの高低のみで見られがちな進軍ユニットにキャラクター性を持たせ、プレイヤーの感情移入を促している。コアな半熟ファンの一部には、「将軍ファン」とよばれるような人が存在する。
- 将軍パラメータ
-
- HP
- 耐久力。0になると死んでしまう。ただし、4作目の「英雄」及びカトリ姉妹は一時的に戦線を離脱するだけで死ぬことはない。
- 戦闘(半熟英雄対3D以降では「攻撃」)
- 戦闘での攻撃力。特に白兵戦で重要となる。
- スタミナ
- 白兵戦で○ボタンを連打するとスタミナを消費することで攻撃と素早さを上げることができる。これを連打リングシステムという。当然、高いほど長時間能力を上昇できる。3作目より登場。
- 内政
- この数値が高いと、築城の費用が安くなる。また、城の収入はその城に詰めている将軍で、最も高い内政の数値によって上下する。4作目で廃止された。
- 防御
- 戦闘での防御力。3作目より登場。4作目で廃止。しかしエッグモンスター・ボスキャラには4作目でも設定があるので、将軍の防御は全員一律になったと思われる。
- すばやさ
- 白兵戦での移動速度。エッグモンスター・ボスキャラとのコマンド戦闘では、ターンの回ってくる順番に影響。3作目より登場(データ上は2作目より存在したが全員一律だったと思われる)。
- 精神
- 切り札や奥の手の威力、成功率に影響。3作目より登場。
- 人気
- 3作目のみ登場。兵士に対する人気を表し、高いほど白兵戦での兵士の動きが速く、攻撃力も上がる。また、一定数値以下の将軍は謀反を起こす可能性がある。
- 賃金
- 毎月必要な賃金。赤字になると将軍を解雇しなければならなくなる。主人公などの主要キャラにも設定されているが数値は0。
- 性別
- 能力には影響しない。外見や台詞が変化する。
- 趣味
- 2作目より登場。能力には影響しないが、楽しみにしているファンは多い。
- 性格
- 2作目のみ登場。性格によって、台詞が変化する。
- 卵
- エッグモンスターを召喚するための卵を持っているかどうか、またその種類。
- 卵補正
- ゲーム上で確認することはできない。その時呼び出せるエッグモンスターの種類はレベルによって決まっているが、将軍によっては+-いずれかの補正が掛かっていることがある。基本的に+が有利だが、卵によっては最高レベルの使い勝手が悪く、-が重宝されることもある。比較的一発エッグを拾いやすい2作目ではかなり重要な能力だった。2作目より登場し、4作目で廃止。
- 兵士
- 将軍に付き従う一兵卒。一人1ゴールドまたはポッキリ(通貨単位)で「補充」される。将軍ですら「その他大勢」のこのゲームにおいてはそれ以下の存在、使い捨てのアイテムと同等でしかない。
- 屋台のゲンさん
- フィールド上に出現する屋台で切り札を売ってくれる屋台引き。多くの場合、月イチコマンドで購入する際の価格より安く購入可能。3作目では内縁の妻が登場する予定だったが、都合によりボツになった。彼の引いている屋台はエッグモンスター「ヤッタイダー」であり、戦闘力は高い。
- ケンという生き別れの弟がおり、ニューヨークでアイスクリームを売っている。ケンの乗るアイスクリームカーもエッグモンスター「ヤッタイダーUSA」である。
- キリー・フッダー博士
- 3作目より登場。切り札開発・生産を一手に引き受けるマッドサイエンティスト。切り札に関わるモモリスやゲンさんに並々ならぬ興味を寄せる。
- バクトのケン
- さすらいのギャンブラー。月一イベント・ダンジョン・温泉などあちこちに出現し、丁半と大小のバクチで勝負できる。
- 元ネタは「北斗の拳」の主人公ケンシロウ。
[編集] 「半熟英雄」(第1作)に登場するキャラクター
- イリス姫
- エンディングに登場するお姫様。マップクリアにかかった年月(ゲーム内の時間)で台詞が変化し、2年以内にクリアできれば結婚できる。2作目では知能が幼児並みの夫に愛想を尽かして逃げたらしい。3作目の先代妃とは別人と思われる。
- ウォーター、グリフォン、ガーゴイル、ゴブリン
- マップ上に点在する「モンスター城」のモンスター。彼らに勝つと手持ちのたまごの使用回数を回復してくれる(2度目以降は訪れるだけでよい)。また、訪れる順番によって召喚できるエッグモンスターの種類が変化する。
[編集] 「半熟英雄 ああ 世界よ半熟なれ…!!」に登場するキャラクター
- ★が付いているキャラは「エッグモンスターHERO」にも登場している。
[編集] 完熟軍
- 完熟クイーン★
- 第1話ボス。バラの花束と共に半熟英雄へ挑戦した。彼女の登場時には照明は明るくさせられる。
- 偽ヒーロー★
- 第2話ボス。完熟プリンスが作った半熟英雄そっくりなロボット。
- 完熟プリンス★
- 第3話ボス。完熟クイーンの敵を討つために正々堂々と勝負を挑んできた美男子。
- 完熟四季王
- 第4話ボス。完熟大魔王腹心の部下で、春のスプリミリョーネ、夏のサマカンテ、秋のフォーリシア、冬のウィナッツオの四人。第4話では彼らの力により季節限定ランダムイベントが月に関係なく発生する(SFC版のみ)。
- 元ネタはファイナルファンタジーIVのゴルベーザ四天王(スカルミリョーネ、ルビカンテ、バルバリシア、カイナッツオ)。
- 完熟大魔王★
- 第5話ボス。完璧な攻撃や天変地異を用いるが、正体はダジャレ好きのただの親父。
- 後のシリーズにも受け継がれるギャグ「タコにも!」は元々彼のギャグ。
- 完熟戦隊 ハードマン★
- 第6話ボス。秘密基地にエッグワールドの国王と王妃を捕らえている。ピンチになると巨大ロボ・ハードロボに搭乗する。
- 完熟伯爵 吸卵鬼ランパイア
- 第7話ボス。たまごをパワーアップさせるクリスタルを捜してエッグワールドのクリスタルレイクに来ていた。
- 完熟大将軍 ノブナーガ
- 第8話ボス。西洋ファンタジー風の世界に純和風で登場した大胆不敵な男。完熟兵器“P”の建造を指揮していた。
- 完熟生命体★
- 第9話ボス。“P”のパイロットを勤めるグレイタイプの宇宙人のような人たち。第10話以降、敵兵は彼らと同じ姿になる。
- 完熟大統領
- 第10話ボス。完熟軍の表向きのボス。
[編集] 完熟軍以外
- あたし
- カトリ・イネとは別人(原型?)。太っていて、黒いボディコンを着ている。フィールドマップ上の「あたしの家」にたまごの壊れた将軍を派遣すると、たまごを復活させてくれる。また、ランダムイベント時にプレゼントを強請ることがある。エッグモンスターとしても登場。
- 美女
- あたしと服装は同じだが美人。かなりの大金を強請ってくるが、応じてもなんの見返りもない。最高額を貢いだ場合、耐える辛さを知ることにより半熟値が上がる。
- クリス
- ランパイアに囚われていた樽職人。たまごが腐りにくい樽を作ることで有名。
[編集] ゲスト出演
- チョコボ
- ファイナルファンタジーシリーズより。幕間に現れることがある。
- ゲラ=ハ
- ロマンシング サ・ガより。幕間に現れることがあり、早口言葉を始める。
- パロム&ポロム
- ファイナルファンタジーIVより。幕間にまれに現れることがあり、二人の激励で半熟値が上がる。また、切り札「グルミー」をくれる。この切り札は他では手に入らない。
- 先生
- Sa・Ga2 秘宝伝説より。幕間にまれに現れることがあり、作品中のある台詞で激励。半熟値が大きく上がる。
[編集] 「半熟英雄対3D」に登場するキャラクター
[編集] 二次元人
- 魔王オディオ(ブラックドラゴン)
- 第1話ボス。先代とイリス姫をめぐって争ったが、破れたために悪魔に魂を売り渡して魔王となり、アルマムーンへ攻め込む。
- 元ネタはライブ・ア・ライブのオルステッド。これに限らず、3作目第1話はほぼ全てライブ・ア・ライブのパロディで構成されている(ただし、雰囲気はシリアス)。
- 先代
- 主人公の父親で先代のアルマムーン当主。主人公にうり二つだが、上記の通りの勇敢かつ聡明な英雄。主人公が生まれてすぐに若くして亡くなった。
- イリス姫
- 主人公の母親で先代の妃。ライブ・ア・ライブで言えばアリシアのポジションにいる人物であるが、彼らの過去に何があったかは伺いしれない。主人公を産んですぐに若くして亡くなった。
[編集] 3D軍
- スケルトン男爵(声:IKKAN)
- 第2話ボス。関節や骨格を自在に操る「キネマティック」という技を使うが、2Dのアルマムーン軍に3Dの関節があるはずなく通用しなかった。
- ワイヤード伯爵(声:宮田幸季)
- 第3話ボス。イネを捕らえていた。なぜか関西弁で話す。
- ブロックゴーレム(声:IKKAN)
- 第4話ボス。3つの顔を持つガードロボット。
- ナマポリタン大使(声:伊藤栄次)
- 第5話ボス。肩書きこそ大使であるが歴戦の武人である。
- ローポリン侯爵(声:佐藤麻子)
- 第6話ボス。フェロモンでアルマムーンのセバスチャン以外の男を骨抜きにした。
- バイリンガ将軍(声:日本語は時田貴司、英語はアレクサンダー・オーティー・スミス」
- 第7話ボス。それぞれ日本語と英語を話す双頭の将軍(ただしそれぞれ関係ないことを言っている)。イヌを捕らえていた。
- ハイポリゴ大将軍(声:うえだゆうじ)
- 第8話ボス。3D軍の表向きのボス。巨大なけん玉のような武器「3Dスターボール」を自在に操る。かつてカトリ王国を滅ぼした。
- 3D大元帥(声:若本規夫)
- 第10話ボス。3D軍の真の支配者。しかしその実態は…。
[編集] 四次元人
- 四次元皇帝(声:うえだゆうじ)
- 四次元世界から二次元と三次元の戦いを見ていた黒幕。低次の存在からは四次元人は4つに分裂して見え、皇帝の場合は喜怒哀楽の感情がそれぞれ独立した姿をとっているように見える。
- 3作目においては敵の幹部として登場。ファイナルファンタジーに出演していると思い込んでいる設定。当初は3D大元帥直属の部下として現れたが、実は四次元のスパイだった。
- ダスモン&ハクモン
- ボイルドの登場しない3作目においてクーモン&スーモンと対をなす四次元怪獣。ダスモンはクーモンの食べたエッグモンスターを尻から出し、ハクモンはスーモンの吸った将軍をマントの中から呼び出す。
[編集] その他のキャラクター
- 3作目において、1月の月イチコマンド時のランダムイベントに登場。CGではあるが大神楽を披露してお年玉をくれる。音声の収録時には兄の染太郎は既に死去していたため、染太郎の声のみ既存の音声素材を使用した。
- こずえ鈴(現・フリーディア・ニムラ)
- 画面には出てきていないがナレーションをしている
- せがれ
- エニックスのゲーム「せがれいじり」の主人公。合併記念であちこちに顔を出す。
[編集] 「半熟英雄4 ~7人の半熟英雄~」に登場するキャラクター
[編集] 英雄
名前はいずれも曜日に由来する
- 半熟ヒロイン ルーナエ・ロマンシング
- 惑星ロマンシングの月の国の王女。所有たまごはピンクエッグ。普段は可憐な美少女だが、代々伝わる「ヴェルサイユの仮面」を着用することで男勝りな性格になる。
- 半熱英雄 マルティス・テンマ
- 惑星リローデトの英雄。所有たまごはパワーエッグ。日夜悪の秘密結社「ジャドー」と戦う熱い男。
- 半熟女王 メルクリィ
- 惑星アクエリアスの英雄。所有たまごはミスティーエッグ。ミスティーエッグを使った予言が得意。
- 半熟ダーク英雄 ペンプティ
- 惑星エルムの英雄。所有たまごはイビルエッグ。エルムに広まっている魔物化ウィルスは元々彼の開発した物であり、その贖罪のために戦っている。
- 半獣英雄 フライデー
- 惑星コギトエルゴズムで造られた人工生命体。所有たまごはサイバーエッグ。睡眠学習の途中で目覚めたため、毒舌関西弁を話す。
- エッグモンスターを除けば数少ない喋る2Dキャラ。
[編集] その他の本編中のキャラ
- ジャドー
- ジャドーの首領。マルティスの家族をさらい、パワーエッグも奪っていった。
- 四次元女帝(声:野沢雅子)
- 四次元皇帝の妻。彼女の場合は春夏秋冬の四人に分裂して見える。
[編集] ダンジョンの住民
- ダンジョン博士
- ダンジョン内でたびたび出くわす白衣の科学者。切り札「ボムナゲール」が好きで、それと引き替えにカギをくれる。
- 少女
- ダンジョン博士の娘。開発室の案内役としても登場。
- ダン・ジョーンズ
- ダンジョン内で現れる謎の老人。
- 教祖
- 一筆書きでしか進めないダンジョンを作っている新興宗教の教祖。
- 今回はダンジョン内でギャグを披露していたり、闘技場の隠しボスとして登場する。
[編集] エピソード
なお、第2作およびそのリメイク版ではすぎやまこういちがゲーム音楽を手がけ、それ以外の作品はファイナルファンタジーシリーズの音楽を手がけた植松伸夫が主として担当している。また、最新作である「半熟英雄4 ~7人の半熟英雄~」では伊藤賢治らもゲスト参加している。
第2作の音楽が植松ではなくすぎやまである理由は、すぎやまが第1作の大ファンであり、第2作の企画発案の段階から積極的に関わっていたため(一説には第2作の製作自体がすぎやまの提言であるとすら)と言われている。第2作はすぎやまなくしてはありえず、現在の半熟英雄シリーズもありえなかったのである。