十勝港
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十勝港(とかちこう)は、北海道広尾郡広尾町にある港湾。港湾管理者は広尾町。重要港湾に指定されている。
当初、釧路港に代わって十勝の農産品物流の基地として発展することを予想して高規格道路建設とあわせて建設された。道東自動車道の整備に伴い、十勝の物流は釧路港への依存度が増し、同時に大幅な輸送コストの削減が実施できるため十勝港の利用は今後減少すると予想されている。
港湾管理者である広尾町にとって、利用がなかなか進まない状況下での財政負担は大きく、港の利用をいかにして増やすかが喫緊の課題となっており、広尾町は十勝港への企業誘致を積極的に画策している。なお、2004年度予算において、港湾管理費が占める比率はおよそ1.5パーセントである。
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[編集] 歴史
十勝港の旧称は広尾港で、1965年に現在の名称である十勝港に改称された。
広尾は江戸時代からの商業地である。明治時代初期には簡易的な港湾施設があり、この頃までに自然に成立していたと考えられる。当時は茂寄港とも言った。(参照:『日本歴史地名大系 第1巻 北海道の地名』)1970年に国から重要港湾の指定を受け、以後北海道開発局帯広開発設計部により計6つの埠頭をもつ港へと整備されてきた。現在、第4埠頭には載荷重量4万トンの大型船が着岸できる水深13メートルの岸壁を備える。2003年に十勝沖地震が発生し港湾施設が一部損傷したため、復旧工事が行われた。
[編集] 各種統計
年間取扱貨物量は103万トン(2003年度)となっている。
[編集] 港湾施設
現在6埠頭ある。水深13メートルバースを整備したものの利用はなかなか進んでいない。
[編集] 十勝港まつり
十勝港まつりは毎年8月に行われる。十勝港海上花火大会は2006年度で51回目の開催となる伝統ある祭りである。