元曲
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元曲(げんきょく)とは、元代に隆盛した雑劇と散曲を総称したもの。ともに当時、北方で流行した曲調である北曲を用いた。
元代、この両者において優れた作家・作品がたくさん現れ、この時代の文学を代表するほどであったので、漢文・唐詩・宋詞・元曲というように他の時代の文学とともに顕彰された。とりわけ雑劇の方で優れた業績があり、元雑劇(元人雑劇)は雑劇の代表とされる。
[編集] 押韻
なお元曲で使われる韻(曲韻)は詩韻とは異なっており、当時の発音で押韻した。周徳声が当時の北曲に基づき『中原音韻』という韻書を作っている。この書では平水韻の109韻が19韻に統合されており、また入声は音韻変化により消滅したのを受けて他の平・上・去声に分けて入れられた。なお曲韻では声調の違いにかかわらず通韻するので、上・去2声に韻目は建てられていない。
[編集] 著名な元曲作家
以上の4人は元曲の四大家とされる。
- 王実甫