主演
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主演(しゅえん)とは、映画、テレビドラマ、演劇において、中心となる役(主人公)を演じること、またはその俳優のこと。
「主役」とほぼ同意味であるが、「主演」は「主演する」と動詞でも使い、「主演俳優」・「主演男優」・「主演女優」などとも用いられ、「演じることにおける主役」に限定される。(「主役」は、「パーティの主役」などのように、演じる場合以外にも使われる)。
多くの場合、一作品につき一人の俳優が「主演」または「主役」とみなされ、主役に主にからむ俳優を「相手役」と呼ぶことが多い。「ダブル主演」などといわれる作品で、2人の主演がほぼ同率で描かれる作品もある。それ以上の人数が主演相当となっている作品もあるが、3人以上の登場人物が同率に描かれると作品が散漫になるため、おのずと一人に焦点が絞られることになる。
主演俳優には、基本的に相応のキャリアと高度な演技力が要求されるが、知名度や人気のみを元に主演に起用する場合も多く見られる。売り出し中のタレントを敢えて主演に据えることで、作品とタレント双方の話題性を上げようと意図される場合もある。
キャリアの中で、ほぼ主役しか演じないようになる俳優やタレントもいる。そのような人物の主演起用は安定性のある作品につながるので、次々とに主演作が増えていく傾向がある。また、そのような「大物」などといわれる俳優が、ある作品で端役を演じたり、ゲスト出演・友情出演・特別出演などのカメオ出演をすると、逆の意味でその作品の話題づくりにつながる。
劇作家・三谷幸喜が多く描く群像劇のように、1~2人の誰かを主演と定めることのできない作品もあるが、比率は低く、ほとんどの作品で「主演」は歴然と存在する。