中村時蔵 (3代目)

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3代目中村時蔵（さんだいめ　なかむらときぞう、1895年（明治28年）6月6日 - 1959年（昭和34年）7月12日は、歌舞伎役者。本名は小川米吉郎。俳名は獅童。屋号は播磨屋。

3代目中村歌六の次男。初舞台は1903年（明治36年）10月歌舞伎座で、中村米吉の名で出演。1916年（大正5年）4月に市村座「嫗山姥」八重桐で3代目中村時蔵を襲名。実兄の初代中村吉右衛門と共演。1957年（昭和32年）芸術院会員となる。

当り役は「酒屋」のお園、「帯屋」のお絹、などの世話女房、「先代萩」の政岡、「熊谷陣屋」の相模、「吉野川」の定高などの時代物の立女形のほか「忠臣蔵」の判官などの立役も得意とした。また、「切られお富」や「女團七」などの幕末期の悪婆物にもよい味を出した。

古風な芸であったが、義太夫に精通し潤いの有る滋味を舞台に醸し出していた。 　 弟が十七代目中村勘三郎。子に恵まれ、4代目中村時蔵、4代目中村歌六、初代中村獅童、萬屋錦之介、中村嘉葎雄がいる。