世界オールラウンドスピードスケート選手権大会
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世界オールラウンドスピードスケート選手権大会(せかい - せんしゅけんたいかい)は、一年に一度開催されるスピードスケートの選手権大会である。
正式名はWorld Speedskating Championshipで、日本国内の報道では「世界スピード(スケート)選手権」あるいは単純に「世界選手権」と表記されることが多い。短距離だけの選手権である世界スプリント選手権と区別する意味で、「オールラウンド」という文言が使われる場合もある。
男子は500m・5000m・1500m・10000m、女子は500m・3000m・1500m・5000mのそれぞれ4種目を滑り、タイムを得点に換算した合計ポイントで総合順位を争う。その場合の得点は、500mがタイムそのまま、それ以外の距離ではタイムを500mに換算(たとえば5000mならばタイム÷10)したものとなり、合計ポイントが少ない者が上位となる。 最終種目に進めるのは男女とも12名で、3種目までの成績により選抜される。
1889年にアムステルダムで第1回大会が開かれた。現在に残るスピードスケートの世界大会としては最古のものである。 1936年から女子にも門戸が開かれた(ただし、1995年までは、男女別会場での開催であった)。日本では1954年札幌(男子)、1963年軽井沢(男女)、1997年長野市(男女)の各大会が開催されている。
スケートの本場ヨーロッパでは、スプリント力から持久力まで求められるこの大会を制した者こそに「King of Speed Skater」の称号が与えられる。 1990年代に5連覇を含む8度の総合優勝を果たしたグンダ・ニーマン・シュテルネマン(ドイツ)は“女王”と呼ばれた。 また、2005年大会ではシャーニー・デービス(アメリカ)が、史上初めて黒人として総合チャンピオンとなった。