ヴァイタフォン
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ヴァイタフォン(Vitaphone)とはワーナー・ブラザーズが開発した動いている映像と録音された音を同期させるためのシステム。
このシステムは、トーキー映画とサイレント映画の「ハイブリット」である『ドン・ファン』(アラン・クロスランド監督、1926年)において最初に使われた。
しかし、このシステムが最も有名になったのは、いわゆる最初のトーキー映画として知られるようになる『ジャズ・シンガー』(アラン・クロスランド監督、1927年)に使用されてからである。
このシステムは、映写中に映画と同調されたシェラック製のレコードを使用していた。じかしこのレコードは壊れやすかったのに加え、同期を継続させるのは困難であった。そのため、まもなくこの方式は廃れフォックス映画社の開発したサウンド・オン・フィルム・システムのムービートーンに切り替わった。
なお現在でも劇場でDTS方式で再生している場合は、フィルム上に正確なデジタル同期信号が、そして音声部には別にCD再生機材を使って、画面と音声を正確に同期させて再生させている。