ローグ
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『ローグ』(Rogue)は、1980年頃に製作されたダンジョン探索型のコンピュータRPG。キャラクタのみで表示される簡素な見かけに反する複雑さを持ち、多くのプレイヤーやプログラマにより改訂が続けられてきた古典のひとつ。
もともとUNIXベースで動くものであったが、後にパブリック・ドメインのクローンが公開され、他のプラットフォームでもプレイできるようになった。
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[編集] ゲーム概要
明確なシナリオというものはなく、ゲームの目的も「the Amulet of Yendor（イェンダーの魔除け）」をダンジョン奥深くから奪還するという単純なものであるが、その達成は困難を極める。
プレイごとにランダムに異なる地形が生成され、ダンジョンに落ちているアイテムもプレイごとに異なるという大きな特徴がある。従って、細かく言えばゲーム難易度もプレイごとに異なるということになる。
また、プレイヤーの使うことのできるアイテムの多くは、ゲームを始めた段階では効果が不明で、例えば「blue potion（青いポーション）」といった効果の連想できない「不確定名」と呼ばれる漠然とした名前を与えられている。これらのうち、薬や巻物はプレイヤーが使うことで効果が判明し、「potion of healing（癒しの薬）」等のアイテムの正体を表現した「確定名」を与えられる。不確定名とアイテムの正体の対応もまたプレイごとに異なるので、ゲームを新たに始めるたびにその対応も調べなおす必要がある。そのため、ゲームを開始するごとに展開が大きく異なる内容となり、この点が他のコンピュータRPGと一線を画す。
また、ゲーム中断時にプレイデータがセーブされるが、再開時にセーブデータは消去されてしまうため、基本的にはセーブしたデータをロードし直してプレイを続けることは出来ない。これは、プレイヤーキャラクタが死んでしまったら（あるいはゲームをクリアしたら）ゲームは初めからやり直しとなることを意味する。
ローグ以後にも、以上の特徴を持ったローグ的なゲーム（ローグライクゲームと呼ばれた）が多数製作された。AngbandやNetHackらはその直系の子孫である。
また、ローグ自体にも様々なバリエーションが製作され、殊に WinRogue は3Dダンジョンで、アニメーションするアルファベットが襲ってくるという諧謔に満ちたものであった。
現在、日本語で遊べるローグのうち主流となっているのは、Rogue Clone を模範にスクラッチから書き上げられた、Rogue Clone II（データ分離型）である。これは、メッセージ部とゲームエンジンが独立しているため、他のゲームや映像作品などの登場人物や世界観をモチーフとすることができ、他人が作成したもので遊んだり、自分で新たに記述することが可能である。
[編集] ユーザーインターフェース
Rogue は独特のインターフェースをもち、操作、キャラクタなど最初に覚えなければならない事柄が多いことは初級者にとって負担となってきた。ただし、一度覚えれば他のローグライクゲームでも応用が利くのはメリットである。また上下左右の移動操作はUNIXのテキストエディタviと同様であり、その独特なキー操作の練習にも役立つ。
[編集] ゲーム画面の一例
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| |
| % +#### -----------
| | # |.........|
| | ###+@.......S+
--+-- |?.....S..|
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ゲーム中の情報は、地形やキャラクタを含め全て文字で表示される。ここでは、「@」がプレイヤーを示し、「S」が敵モンスターであるsnake（へび）、「+」が部屋の出入口、「%」が階段を示している。「?」は巻物（アイテム）である。
[編集] キー操作
基本的に、一動作ごとに一つのキーが割り当てられており、メニューなどは持たない。主なものをあげる。
- viに準じる hjkl で 左下上右 に移動し、シフトを押したままで連続移動ができる。yubn で斜め移動も可能
- 所持しているアイテムの確認は i。食料を食べるには e、巻物を読むには r、投げ矢などを投げるには t。アイテムの指定時には？で確認ができる
- ? でヘルプの表示ができる。ゲームを終了するには Qである。
