レニングラード軍管区
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レニングラード軍管区(―ぐんかんく、Ленинградский военный округ;略称ЛенВО)は、ソ連軍、ロシア連邦軍のロシア北西部における軍事行政単位、統合部隊。軍管区本部は、サンクト・ペテルブルグに位置する。
軍管区部隊及び保管基地には、戦車×333両、火砲×939門、戦闘装甲車両×500両、戦闘ヘリ×74機その他の兵器が装備されている。
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[編集] 歴史
[編集] 戦前
1924年2月1日、ソ連革命軍事会議令により、ペトログラード軍管区がレニングラード軍管区に改称。
1939年~1940年の冬戦争時、第7軍及び第13軍の指導のために、1940年1月7日、北西戦線(Северо-Западный фронт)が設立された。同年3月26日、北西戦線は解散され、再びレニングラード軍管区が編成された。
[編集] 第2次世界大戦
独ソ戦勃発と共に、1941年6月24日、レニングラード軍管区は、北方戦線(Северный фронт)に改編された。同年8月23日、北方戦線は、レニングラード戦線(Ленинградский фронт)とカレリア戦線に分離された。
1941年7月~8月、ヴェリーカヤ川河岸、後にルガ河岸及びカレリア地峡のラインにおいて、ドイツ軍及びフィンランド軍に対する防勢行動。同年9月、レニングラード封鎖。1943年1月18日、レニングラード及びヴォルホフ戦線の部隊は、レニングラードの封鎖を突破。
1944年1月、レニングラード、ヴォルホフ及び第2沿バルト戦線の部隊により、レニングラード及びノヴゴロド近郊でドイツ軍を撃破。同年夏から秋にかけて攻勢に転移し、バルト諸国の解放に参加。
[編集] 戦後
1945年7月9日、レニングラード戦線はレニングラード軍管区に改編され、部隊は平時編成に移行した。
1968年2月22日、ソビエト軍創設50周年と関連して、レーニン勲章授与。
1992年から、平和維持活動のために各地に部隊を派遣。1994年~1995年、チェチェン戦争と関連して、北カフカーズ軍管区に部隊を派遣。
[編集] 編成
レニングラード軍管区には、軍・軍団級部隊は配置されていない。空軍の1個航空軍が配属されている。
- 第200独立自動車化狙撃旅団:ペチェンガ
- 第138独立自動車化狙撃旅団:カーメンカ
- 第2独立特殊任務旅団:プロメジツ。スペツナズ
- 第26ロケット旅団:ルガ。トーチカ-U装備
- 第133高射ミサイル旅団:ストルーギエ・クラースニエ。S-300V装備
- 第18高射ミサイル旅団:ポントンノエ。ブーク装備
- 第271高射ミサイル旅団:ルプチェ・サヴィノ。ブーク装備
- 第141高射ミサイル旅団:ニュネミャキ。ブーク装備
- 第9砲兵旅団:ルガ。2S5×48門、2A65×48門装備、9A52×1門装備
- 第268砲兵旅団:プーシキン。2A36×72門装備
- 第380ロケット連隊:プーシキン。9R140×35門、9A52×1門装備
- 第1148対戦車砲連隊:ロモノソフ
- 第56独立訓練センター:セルトロヴォ
- 第1071独立訓練センター:ペチョールイ
- 第42保管基地:ウラジーミルスキエ・ラゲリャ
- 第36保管基地:サピョールノエ
- 第35保管基地:アラクルティ
- 第23保管基地:ラフデンポヒア
- 第30保管基地:ペトロザヴォーツク
- 第591砲兵保管所:イワンチェーエヴォ
- 第232備蓄基地:チョールナヤ・レーチカ
- 第107保管修理所:ルガ
- 第62工兵連隊:トクソヴォ
- 第140架橋工兵連隊:ケロ
- 第95独立通信旅団:チョールナヤ・レーチカ
- 第146独立電波偵察旅団:サンクト・ペテルブルグ
- 第29独立電波電子戦連隊:オストロフ
- 第292独立電波電子戦連隊:カンダラクシャ
- 第73独立電波技術旅団:トクソヴォ
- 第194独立電波技術連隊:アラクルティ
- 第41独立放射線・化学・生物学防護旅団:ヴォログダ
[編集] 他軍種
[編集] 準軍隊
戦時には、軍管区内に駐屯する他省庁の軍事組織も作戦統制下に置く。
[編集] 歴代司令官
職名 | 氏名 | 階級 | 在任期間 | 出身校 | 前職 |
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司令官 | ワレンチン・ボブリシェフ | 大将 | 1997.3-2005.3 | レニングラード高等諸兵科共通指揮学校 | レニングラード軍管区参謀長 |
司令官 | イーゴリ・プザノフ | 上級大将 | 2005.3- | オムスク高等諸兵科共通指揮学校 | 国防次官 |