ラグナロク (小説)
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ラグナロク | |
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ジャンル | アクションファンタジー |
小説 | |
著者 | 安井健太郎 |
イラスト | TASA |
出版社 | 角川書店 |
掲載誌 | ザ・スニーカー |
レーベル | 角川スニーカー文庫 |
巻数 | 本編11巻 短編9巻 以下続刊 |
漫画 | |
原作 | 安井健太郎 |
作画 | ことぶきつかさ |
出版社 | 角川書店 |
レーベル | カドカワコミックスA |
巻数 | 全3巻 |
『ラグナロク』(RAGNAROK)は、角川スニーカー文庫から刊行されている安井健太郎のライトノベル作品である。イラストはTASA。
第3回スニーカー大賞〈大賞〉受賞作。『ザ・スニーカー』にて連載中。ことぶきつかさによるコミックス版も出版されている。
目次 |
[編集] 概要
凄腕の傭兵、リロイ・シュヴァルツァーと、その相棒である意思を持ち、言葉を話す剣ラグナロクの活躍を描くアクションファンタジー。本編と、その背景や外伝的な内容を描くラグナロクEXの2種類からなる。タイトルをはじめロキやフェンリル、アングルボザなど、北欧神話由来の名前を持つキャラクターが多く登場する。ストーリーは神話とは異なる独自のものだが、一部キャラクターは神話の影響を受けている。また、登場人物の名前は神話以外にも、作者が映画ファンである為、映画俳優の名前も使われている。
[編集] ≪≪神々の黄昏・ラグナロク≫≫
ダーク・ワンによって滅亡寸前まで追い込まれた人類が最後の希望を託し製造した決戦兵器。北欧神話の神々の最終決戦になぞらえ、神々の黄昏≪≪ラグナロク≫≫と呼ばれることになる。物体の存在意思、『ノルン』を操って大破壊を起こし、局所的には可能性変異すら起こしうる。大剣の形状をしており、その鍔元には『ノルン』制御のための人工知性が宿っている。様々な戦闘用途のために形状、機能の差があるラグナロクが複数シリーズ開発された。ダーク・ワンの人類殲滅を阻止し人類を滅亡から救ったが激しい戦いの末、数本しか残らなかった。
[編集] ≪≪闇の種族(ダーク・ワン)≫≫
いつごろからか歴史の影に現れ始め、ついには人類を滅亡寸前まで追い詰めた異形の存在。総じて強靭な生命力を持ち、人類に対して敵意を持つ。その戦闘力、危険度から下級、中級、上級と分類されており、一般人には手も足も出ない存在であり、訓練をつんだ兵士が徒党を組んでも下級すら倒せないこともある。上級眷属に至ってはもはや生物というよりも、物語や伝承ののなかの魔王や鬼神と大差ない存在である。そしてなぜか、どれだけ異形な眷属であろうと、どれだけ形が崩れようとも、全て『人型』である。
[編集] 登場人物
[編集] 所属無し
- リロイ・シュヴァルツァー
- 本編の主人公。元傭兵ギルド所属だったが、現在はギルドを脱退してフリーの傭兵として活動する。服装は常に全身黒ずくめ、目つきも非常に悪い。二つ名は、≪疾風迅雷のリロイ(リロイ・ザ・ライトニングスピード)≫≪黒き雷光(ブラック・ライトニング)≫。ギルド脱退時には最高位であるSSランクへの昇格が約束されていたが、とある事件をきっかけにギルドの闇を知った為に脱退する。
- その身体には5000年前に滅んだ≪闇の種族≫ロキの血が流れていると言われ、普通の人間なら即死するほどの重傷を負っても瞬時に治癒してしまう。また、生命の危機に瀕した際には巨大な悪魔のような姿に変貌する「獣化」と呼ばれる現象が起こる。
- 性格は直情で暴力的、後先考えずに行動する事が多い。また、かなりのお人よしであり、子供や女性からの頼みは断れない。女運は最悪で、レナやフレイヤにいいように使われていた。
- ラグナロク
- リロイの相棒の意志を持つ喋る剣。
- 5000年前の大戦時に作られた対≪闇の種族≫用兵器で、製造番号は0109。(第一ロット九本目の意)
- ホログラムとして人間の姿を取る事も出来る。ややナルシスト。本体は剣の柄に嵌め込められている宝玉で、取り外す事で意識を離れた場所に飛ばす事も可能である。大の紅茶党で、コーヒーは下品な人間の飲むものだと思い込んでいる。
- レナ・ノースライト
- フリーの暗殺者。過去の事件が原因でリロイとは敵対する事もあったが、現在は腐れ縁以上相棒未満の微妙な関係に落ち着いている。二つ名は≪冷血のレナ(レナ・ザ・コールドブラッド)≫。二つ名の通り無表情だが、時折、見たものを凍てつかせる冷笑を浮かべる事もある。自分の仕事とマナの安全を最優先する傾向があり、アスガルド皇国ではリロイも含めた周囲の人間全てを欺いてマリーナを取り戻した。かつては娼婦だった事もあり、娼館に自分とマナを売った両親を殺害した過去がある。
- マナ・ノースライト
- レナの妹で多重人格。本人は大人しい性格。
- 我儘が強いエフィル、攻撃的なシェスタ、しっかり者のシャロンの三人の交代人格を持つ。
- フェンリル
- 天狼族。レナとは≪魂の確約者≫の関係。
- レナ達姉妹にはいつもその傍に付き従っている。
- 自分の意思で人間の姿にもなれるが、現在はその能力を封印している。
- アレクサンドル・リュヴィール
- 幼少の頃のリロイを拾い、育てた傭兵。≪鋼鉄の男≫の二つ名を持つ。
- 傭兵ギルド在籍当時、≪魔王(アークエネミー)≫ヘイムダルと呼ばれ恐れられていた。
- 元ヴァルハラのエージェントもある。
- クライスト教団ウィルヘルム派の枢機卿三人を倒した事などから、ウィルヘルム派から≪大敵(アークエネミー)≫と呼ばれる。
- クローディア・リンゼ
- リヴィールの同僚で同じく元ヴァルハラのエージェント
- ≪気まぐれな預言者≫と呼ばれ、目は見えないが心で視ることが可能でそれは人の精神状態や思考、はては未来まで垣間見ることが可能。また、その力を使って人の心を破壊できるが本人はこの力を使うことに躊躇いを覚えている。
- ただし、未来予知は彼女が自由に見られる訳ではなく、二つ名の由来はここにある。大人しい性格だが、時折過激な暴力に訴える事もあり、幼いリロイに女は怒らせると怖い事を思い知らせた。(この時の体験がリロイの女運の悪さを植え付けたと言ってもよい。)
[編集] ヴァナード王国
- フレイヤ
- ヴァナード王国女王。若いながらも、有能な政治手腕を持ち、国民からの人気も高い。
- へクター・クロス
- 城塞都市アガトで商いを営む商人だが、元は出奔したヴァナード王国王子。
- アガト領主エリゾントに拉致され、命を落とす。
- マリーナ・クロス
- へクターの一人娘で職業は看護婦。マイペースな、のんびりとした性格。
- 父であるへクターの口から自らがヴァナード王国の第一王位継承者である事を伝えられ、へクターの死後、ヴァナード王国に向かう事を決意する。
- キルシェ・ブラウ
- ラグナロクシリーズの一本、オルディエを持つ少女。
- 極度の男嫌いで、異性にはきついが、同性には途端に馴れ馴れしくなる。
- オルディエ
- キルシェの相棒。
- 正体はラグナロクと同じく、5000年前作られた対≪闇の種族≫用兵器で、製造番号は1006。(第十ロット六本目の意)
- ホログラムとして人間の姿にもなれる。
- 5000年前、ロキを滅ぼした張本人。
- スゥエイン
- アガトの大商人ヘクターが雇っているもぐりの情報屋で
- ヘクターが殺されたときから成り行きでヴァーナド王国までリロイについて行くことになる。
- リロイがマリーナ奪還のためアスガルド皇国へ行くときにひとりヴァナードに残った。
[編集] アスガルド皇国
- バルドル
- アスガルド皇国第一皇子。冷酷な野心家で、権力欲が強い。
- 父であった先代皇帝を暗殺し、皇位を得ようとした。
- ヴァーリ
- アスガルド皇国第二王子で、当初はルーファスと名乗っていた。
- 異母兄のバルドルとは違い、温厚な性格だが、激昂すると過激な行動を取る事もある。
- マイ
- リロイの行く先々で彼を助ける、ヴァーリの部下。
- 変装が得意で、変装によって全く異なった印象の人物になる。
- 二の腕の蝶の入れ墨が目印。
- アラン・ブラフォード
- 皇国の四大侯爵家の一つ、ブラフォード家嫡男。
- 出奔してブランカートと名乗り、海賊≪ヨムルンガンド≫のボスとして猛威を振るっていたが、父の死を契機に家督を継ぐ。
- ヴァーリに皇帝の地位を継がせようとしてしていたが、ヴァルハラのエージェント、ジェイスに婚約者を人質に取られ、命を落とす。
- ≪シナプス・シンクロニカル≫という能力で相手の脳にハッキングする事で、考えを読む事が出来る。
[編集] ヴァルハラ
- イレーヌ・ウィンスレット
- ヴァルハラの社長。謎が多く、普通の人間では無いようだが・・・社員の中には彼女を崇拝する者も少なくない。
- ラティファ・フォーラニー
- ヴァルハラの社員。
- ヴァルハラの実験で≪闇の種族≫とのハーフとして生まれそれにより近年≪闇の種族≫の血に徐々に侵食されている。
- ヴァルハラの内情を知りそれを世間に公表するためアインラート社に協力を依頼しようとしている。
- アイントラート社訪問後、ヴァラハラによるアイントラート本社襲撃の際にジェイスの手により命を落とす。
- 一時期、ジェイスと交際していたが破局している。
- リゼル・ジルバ
- ヴァルハラのエージェント。
- 極めて強靱な身体と、瞳孔の無い銀色の目を持つ。
- その特異な目を隠す為、常にサングラスを着用している。
- 温厚で裏表のない性格だが、時として極めて非情な行動に出る。
- 趣味は料理と絵画。
- ジェイス
- リロイの元相棒で、現在はヴァルハラのエージェント。
- サンドラの死と彼の裏切りがリロイのギルド脱退の一因となった。元A級傭兵で、二つ名は≪裏切り者(ベトレイヤー)≫を自称。
- 使用する武器はギルド時代はモーニングスターだったがヴァルハラに入ってからは分裂する剣≪切り裂くもの(ツェアライセン)≫
- ヴァレリオ・ザント
- ヴァルハラのエージェントでいつもたくさんの薬を持ち歩いている事から≪薬屋(ドラッグストアー)≫と呼ばれる
- イレーヌ社長と会い命を救われてから薬と彼女しか信じなくなった
- 普段は丁寧で物腰柔らかいが、ザントが主人公となる話では自分以外の人間を見下している様が分かる
- 念動力のようなものが使えるが続けて使うと体が持たない
[編集] アイントラート
- レディ・メーヴェ
- アイントラートの社長で、5000年前から生き続ける吸血鬼。
- かつてはレディ・ヘルと呼ばれていた。
- テーゼ
- アイントラートの社長代理で、リロイの旧友。
- ≪強靭なる弱者(シュヴァッハ・ヘルシャー)≫と呼ばれる種族で脆弱な体ではあるが、
- 額の第三、第四の目を開くことで多種多様な力が使える。
- ネロス
- アイントラートの社員で、吸血鬼。
- テーゼを見守り、自ら進んで汚れ役を買って出る事が多い。
- ロゼリア
- アイントラートの社員で、吸血鬼。
- お淑やかな性格。
- オルカン
- レディ・メーヴェに心酔し、付き従う。
- 彼自身は人間との融和を望んでいるかは定かではない。
- アイントラートによるヴァルハラ襲撃の際に死亡。
- ベアトリス
- アインラートの社員で水を操ることの出来る種族。
- ヴァルハラに捕まった母を助けるためにアインラートを裏切り、ヴァルハラの内通者となっている。
- ヴァルハラによるアイントラート襲撃の案内役を行い、ヴァラハラの手助けを行うも
- 母親が以前にヴァルハラの実験によって死亡していることを知らされた上でザントによって命を奪われる。
[編集] クライスト教団
- ジェンマ・ガルガーニ。
- クライスト教団の枢機卿であるがウィルヘイム派ではない。
- エッダ・エヴァリスト
- クライスト教の信者で枢機卿候補。
- エージェント時代のリヴィールとクローディアに護衛を依頼した。
[編集] クライスト教団ウィルヘルム派
- リーヴ
- クライスト教団ウィルヘルム派の教皇。
- カイル・ヴァレンタイン
- クライスト教団ウィルヘルム派の枢機卿。
- 暴走を始めたウィルヘルム派を修正しようと、リロイに協力する。
- ベネティクト
- クライスト教団ウィルヘルム派の枢機卿。
- 枢機卿としては新顔で、常に仮面を被っている。
- アーネスト・ボーグナイン
- 神威代理執行特務機関ハイリッヒ・クロイツの巡察執行士ヴァールハイト・リッターの第二階位で元テロリスト。
- カイルに協力する。
[編集] 傭兵ギルド
- ララ・リーヴス
- 傭兵ギルド幹部。
- 傭兵の査定の際、危機管理能力のチェックという名目でリロイやジェイスなどには背後から発砲していた。
- サンドラ・サーティス
- 傭兵ギルド時代のリロイとジェイスの姉貴分。愛称はドーラ
- リロイのギルド脱退となったきっかけの事件で死亡。
- A級傭兵で、二つ名は≪女王蜂(クイン・ビー)≫
[編集] カルジア王国
- リーナス
- カルジア王国王子、リロイとは古い友人
- ウォルター
- リーナスの親友で乳母兄弟
[編集] ≪闇の種族(ダーク・ワン)≫
- ロキ
- 5000年前の≪闇の種族≫で、リロイの先祖。
- 5000年前、1人の女戦士によって滅ぼされたと言われていたが…
- アングルボザ
- 5000年前から生き続ける≪闇の種族≫の老婆。
- 度々リロイの前に現れては、時に交戦している。
- マーニ
- ソールの兄の≪闇の種族≫
- 5000年前、ロキの手によって翼をもがれた。
- 重力を操る。
- ソール
- マーニの妹の≪闇の種族≫。
- 5000年前、ロキに陵辱された。
- 指から熱線を放つ。
- シュタール
- ウィルヘルム派と繋がりを持つ≪闇の種族≫。
- ≪奇術師(ツァオペラー)≫を自称し、空間から様々な物を生み出して攻撃する。
- 本体は別の次元にある、巨大な肉塊のような姿。
- トゥーゲント
- 竜のような頭を持つ≪闇の種族≫。
- 武人然とした性格で、度々リロイの窮地を救っている。
- ≪弥都≫のイヌガミ家とは深い繋がりを持つ。
- ラスター
- 子供の姿を持つ≪闇の種族≫。
- 非情に無邪気な性格だが、リロイの中に眠るロキの力見たさに
- リロイに様々な妨害をする。
[編集] 既刊一覧
- 本編
- ラグナロク 黒き獣 ISBN 4044192014
- ラグナロク2 白の凶器 ISBN 4044192022
- ラグナロク3 銀の深淵 ISBN 4044192030
- ラグナロク4 青き双眸 ISBN 4044192049
- ラグナロク5 紫の十字架 ISBN 4044192057
- ラグナロク6 黄金領域 ISBN 4044192065
- ラグナロク7 灰色の使者 ISBN 4044192081
- ラグナロク8 翡翠の罠 ISBN 4044192103
- ラグナロク9 背神の遺産 ISBN 4044192138
- ラグナロク10 廃都の幻影 ISBN 4044192162
- ラグナロク11 獣の系譜 ISBN 4044192197
- ラグナロクEX
- ラグナロクEX BETRAYER(ベトレイヤー) ISBN 4044192073
- ラグナロクEX DIABOLOS(ディアボロス) ISBN 404419209X
- ラグナロクEX COLD BLOOD(コールド・ブラッド) 失われた絆 ISBN 4044192111
- ラグナロクEX DEADMAN(デッドマン) ISBN 404419212X
- ラグナロクEX THE OUTSIDERS(アウトサイダー) ISBN 4044192146
- ラグナロクEX SANCTUARY(サンクチュアリ) ISBN 4044192154
- ラグナロクEX THE LEGACY(レガシー) ISBN 4044192170
- ラグナロクEX FEARLESS(フィアレス) ISBN 4044192189
- ラグナロクEX MISFORTUNE(ミスフォーチュン) ISBN 4044192219
[編集] 漫画
作画:ことぶきつかさ カドカワコミックスA 全3巻
- ラグナロクI ISBN 4047134449
- ラグナロクII ISBN 404713497X
- ラグナロクIII ISBN 4047135380
[編集] 関連作品
- スニーカー・アルティメットガイドRAGNAROK
- スニーカーCDコレクション ラグナロク-灰色の使者
[編集] 外部リンク
- TASABU(絵師の公式サイト)