ユンガイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユンガイ(Yungay)は、ペルーの北部のアンカシュ州の村である。アンデス山脈に属し、ペルー最高峰であるワスカランの麓にある。村はリマの北約450kmに位置し、標高は約2,500m。2004年現在の人口は約9,000人である。
[編集] 地理
ユンガイのアンデス山脈のペルー最高峰であるワスカラン(6,768m)の麓で、頂上から約15km離れている。リマの北約450kmに位置し、
[編集] 歴史
1839年1月20日、ユンガイでボリビア大統領のアンドレス・デ・サンタ・クルスの率いるボリビアおよびペルー連合軍とチリとの戦闘がおこる(ユンガイの戦い)。サンタ・クルスはこの戦いで惨敗し、失脚する。
1962年にワスラカンで氷河が崩れ、ユンガイを含む麓の村々を襲った。この雪崩での死者は3,000人を超えた。
1970年5月30日に発生したアンカシュ地震(マグニチュード7.7)により、ワスラカンの北峰が氷河と共に大崩落を起こす。約15,000,000m³の土砂と氷塊が3000mの標高差から流れ落ち、時速300kmでユンガイの集落を襲った。当時のユンガイの人口は約18,000人であったが、そのほとんどが死亡した。
ペルー政府は、ユンガイの地を国有化し、国立墓地に指定して掘り返すことを禁止した。また旧市街から南に約2kmの場所に新しいユンガイの町を建設した。