ヤジロベエ
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ヤジロベエ(弥次郎兵衛、ヤジロベーとも)とは胴の先が細くなっており、左右にのばした手の先についた重りでバランスをとる人の形をした日本の伝統的な玩具。釣合人形ともいう。ヤジロベエは江戸の方言である。英語では balance toy と呼ばれる。
ヤジロベエの名は東海道中膝栗毛に登場する弥次郎兵衛に由来し、もともとは荷物を棒の先に吊るして肩に担いで運ぶ姿を表している。棒や指の先に乗せて遊ぶ。しばしばドングリと竹ヒゴなどを使って作られる。バランスをとって揺らしながら遊ぶことができればよく、人形でなくてもヤジロベエと呼ぶ。
[編集] 力学モデル
英語でのbalance toyの名の通り、学校教育などで力学の基本モデルとして利用される事が多い。
[編集] インテリア
近年は鉄製の物もありこれらはインテリア小物として販売されている。また、錘などの工夫により左右非対称の物なども製作されている。
[編集] 愛称
なおヤジロベーは陶磁器メーカーのノリタケ(オールドノリタケ)の日本国内向けの裏印にシンボルとして用いられていた(「不」の字に似ている)。これは生産管理のバランスの良さを意味しているという。