ベアート・フラー
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ベアート・フラー(Beat Furrer 1954年 - )はスイス出身の現代音楽の作曲家・指揮者。現在オーストリアのウィーンに在住。
ローマン・ハウベンシュトック=ラマティに師事し、当時ウィーン唯一の現代音楽アンサンブルクランクフォールム・ウィーンを設立したが、ウィーン・モデルンができるまでは補助金も少なく長らく無視されていた。自ら指揮台に立つことも多く2006年にはシュトットガルト歌劇場管弦楽団の定期演奏会にも呼ばれて自作やヴェーベルン、ヴァレーズ、マーラーなどを指揮している。
超前衛イディオムの華美な使用は少し避けられ、クラシック音楽に同時代の音楽を接ぎ木するタイプの作品が多い。ヘルムート・ラッヘンマンの特殊奏法と構造法の影響を長らくそして強く受けている。二台ピアノとオーケストラの為の「ヌン」ではストレートにオクターブが使われ、響きの安定感と不安定感を行ったり来たりする未聴感が聞き物である。
持続的な音響の後で断続的な音響を対置させ、音自体は途絶えているにもかかわらず耳の中でその残響が鳴っているように錯覚させる作風が多い。作曲家本人は、耳の記憶に焦点を当てた作曲を行っていると述べている。
近年は声楽を含む作品も多く、それらの一部は原語のドイツ語からフランス語に翻訳されてパリなどでも上演されている。室内オペラ「ファマ」は2005年にドナウエッシンゲン音楽祭にて、ドナウハレBという空間配置に適したホールで初演された後、翌2006年にIRCAMのフェスティヴァル・アゴラでも再演された。ただし再演場所はIRCAMではなく、パリ市最北部の倉庫を改造した劇場アトリエ・ベルティエで、やはりその空間配置を生かした二重舞台構造で行われた。
現在グラーツの音大で過去にはルツェルン音楽祭でコンポーザー・イン・レジデンスとしてミカエル・ジャレルと一緒に教えていた。しかしヴィッテン現代音楽祭では非常に個性的な新鮮なピアノ曲で作曲活動の再出発を計っている。
作品はベーレンライター出版社とウニフェルザル出版社から出版されている。
カテゴリ: オーストリアの作曲家 | オーストリアの指揮者 | 1954年生