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ヘット(fat)は、牛の脂を精製した食用油脂であり、牛脂とも言われる。常温で白色の固体であり融点は摂氏35~55度である。外見はラードに酷似している。切断機で細切れにした脂肪組織を高圧缶に入れ、加熱蒸気を送って溶出し採取する。比較的低温(約45℃)で得られたヘットは品質優良。食用の他、石鹸、蝋燭、研磨剤などに利用する。組織脂肪酸はオレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸が主で他にミリスチン酸、リノール酸が少量含まれる。
なお語源となったドイツ語のFettは、本来は獣脂一般を指す。
ステーキやカツレツを調理するときに使うと、独特の旨みと風味が生まれる。すき焼きなどにも使われる。