ナイアガラ・レーベル
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ナイアガラ・レーベルは、大瀧詠一が主宰するレコードレーベル。
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[編集] 名前の由来
ナイアガラという名前は、大瀧が尊敬してやまないフィル・スペクターのレコードレーベルが、自分の名前をもじった「フィレス」という名前であったため、それに倣ったものである。大瀧=「大きい滝」の代表格のナイアガラの滝にちなんでつけた。CDには、"Fussa Tokyo Niagara Records"と表記されている。
[編集] サブレーベル
サブレーベルとして、Yoo-Loo(養老の滝から? しかし読みは「ユールー」である)、及びKeg-on(華厳の滝から? 読みは「ケグ・オン」)がある。
[編集] 設立の経緯
レーベル設立の発端は、大瀧詠一がソロアルバム『大瀧詠一』を発表したとき、その原盤の管理を担当していたベルウッド(キングレコード)の管理の仕方に疑問を抱いたことから始まる。レコード製作の過程で製作された、マスターテープ以外の未発表の音源が、使用されないということで焼却もしくは消去されてしまうことを知った大瀧は、このままでは自分の作成した原盤(のほとんど)が失われてしまうことを危惧した。実際、2003年現在、『大瀧詠一』の原盤は、マスターテープ以外キングレコードには残されていない。
自分の作品を守るには、原盤(とその権利)を自分で持たなければならないと考えるようになった大瀧は、自分の作成する原盤をすべて管理・保存することを目的に、1974年にザ・ナイアガラ・エンタープライズという会社を設立する。
そして、翌1975年4月にその会社から発売された初の作品が、シュガーベイブのシングル『DOWN TOWN』、及び、アルバム『SONGS』である。大瀧自身が自分のアルバムを発売するのは、翌月の『Niagara Moon』が最初となる。