ドラフター
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ドラフターとは、製図用に特化された製図台のこと。
傾斜角度が付けられる机の上部にT定規、スケール、分度器など、製図に必要な機能をまとめたアームがついており、容易に平行線や正確な角度の斜線などが引け、作業者が多様な作図や作線ができるように工夫されている。
ソフトウェアによる製図が主流となった現在でも工業高校や大学の工学部など、製図の基礎の習得には必要不可欠な製図機器として活躍している。
[編集] 歴史
1953年に日本の(株)武藤目盛彫刻(1959年、商号を武藤工業株式会社に変更)が国内で初めて製作、販売を開始。“ドラフター”と言う名称は、武藤工業株式会社の登録商標である。販売開始から、瞬く間に、世界中の設計者に愛用されるようになった。最も生産が多かった1974年と1982年は武藤工業だけで年間13万台が生産されたが、CADソフトの普及などから生産数が減少。2001年には武藤工業も生産を子会社に移管。近年の生産台数は年間5000台。
武藤工業株式会社は、その後、手動式のドラフターの製作に留まらず、プロッタやCADなどの製作に着手し有力メーカーとなっている。