ドニー・イェン
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甄 子丹( けん したん、ドニー・イェン、Donnie Yen、1963年7月27日 - )は、香港の俳優。母親が中国武術の達人で、幼少の頃より母からの指導を受けて育つ。北京体育学院卒業。
もともとカンフーのスピードとキレには定評があり、ヨーロッパでは名の知れた武術家であった。 その後、香港映画界に進出し、幾つかの作品の出演の後、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』の悪役提督役でのジェット・リーとの激しくも美しい殺陣により、好事家の間では「最後の本格派」として知られるようになる。
ハリウッド映画『ブレイド2』や『HERO』の出演を機に日本での知名度も上がった。
映画監督、武術指導も精力的にこなし、リアルかつ美しく迫力あるアクションを演出しており、妥協なき演出で出演者を泣かせることも多い。2005年の香港電影金像奨(香港映画におけるアカデミー賞)では、『SPL/狼よ静かに死ね』で、ついにアクション指導部門を獲得する。 しかし、監督としては多少ナルシズムが過ぎて一般受けする作品を作るとは言い難い。 俳優業を減らし、演出家としての活動をメインにしたいと発言しているが、近年は映画出演も再び増えてきている。
日本人スタントマン兼アクション俳優谷垣健治氏とは盟友で日本での仕事も多い。釈由美子主演の『修羅雪姫(2001)』では、カンフーの演技指導も担当している。
また、端正なマスクで女性ファンも多い。
日本語吹き替え版のフィックスは大塚芳忠。
[編集] 主な出演作品
[編集] 映画
- 『ドラゴン酔太極拳』(1984年)
- 『タイガー刑事』(1989年)
- 『クライム・キーパー』(1989年)
- 『タイガー・コネクション』(1990年)
- 『ドラゴン・バーニング』(1991年)
- 『邪神拳』(1991年)
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地大乱』(1992年)
- 『ドラゴン・イン(新龍門客棧)』(1992年)
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地雷鳴』(1993年)
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/アイアンモンキー』(1993年)
- 『クンフー・マスター』(主題歌・演出、1994年)
- 『幻影拳 ザ・マジック・カンフー』(中・香合作、1994年)
- 『新・ドラゴン危機一発』(1995年)
- 『ドラゴン危機一発'97』(監督・出演・脚本・製作総指揮・演出、1997年)
- 『もういちど逢いたくて/星月童話』(演出、 日・香合作、1999年)
- 『ハイランダー/最終戦士』(出演・演出、2000年)
- 『修羅雪姫』(2001)(演出、日本映画、2001年)
- 『HERO』(中・香合作、2002年)
- 『ブレイド2』(出演・演出、米国映画、2002年)
- 『ツインズ・エフェクト』(監督・演出、2003年)
- 『シャンハイ・ナイト』(米国映画、2003年)
- 『セブンソード』(中・香合作、2005年)
- 『SPL/狼よ静かに死ね』(兼武術指導、2005年)