トンボ (道具)
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本項では、昆虫の「トンボ」と類似したかたちであることなどから「トンボ」と呼ばれる道具類について述べる。その他のトンボについては「トンボ (曖昧さ回避)」の項目を参照のこと。
- 運動場などに使用する、T字型の整地用具の俗称。トンボの全身に似ていることからこの名で呼ばれる。木製や金属製。熊手・en:Rake (tool)を参照のこと。
- 日本酒の(かつての)醸造工程などにおいて、原料の表面を均すための器具。形状は整地用具とほぼ同じ。
- 印刷物を作成する際に、版下の四隅などに付ける目印。見当標とも言う。トンボは版下や製版フィルムを用いた印刷工程において、浮世絵などの製作上に使われる「見当」と同様の機能を果たすもので、センタートンボ、折りトンボ、断裁トンボなどの種類があり、印刷物の角や版面の中心をそろえるための目印として機能する。熟練した職人ならばカラス口などを用いて手書きすることもできたが、掲載した写真のようなトンボシールが使用された。これは剥離面が3分割されており、中心部分を剥がして版下の上をスライドさせつつ位置を合わせ、中心部分を指で押さえて固定した後に左右を剥がして完全に固定するようにできている。
- 額縁に使われる、裏板を押さえるための部品。金属製が一般的だがプラスチック製のものもあり、一端を枠にネジ止めし、それを回転させることで裏板の着脱をする。形は涙滴型のものが多いが、円形と木の葉型を組み合わせたような形のものもある。
- 翼状針の俗称。