トラツグミ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トラツグミ | ||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() |
||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
学名 | ||||||||||||||||
Zoothera dauma (Latham, 1790) |
||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||
White's Thrush |
トラツグミ(虎鶫、学名 Zoothera dauma)はツグミ科の鳥。
目次 |
[編集] 特徴
体長は 30cm ほどでヒヨドリ並みの大きさ。体表の黄褐色の鱗模様が特徴的である。
[編集] 生態
東アジア、シベリア東南部、およびオーストラリアなどに分布する。
日本国内では留鳥または漂鳥で、主に丘陵地や低山の広葉樹林に好んで生息するが、林の多い公園などでも観察されることがある。積雪の多い地方にいるものは、冬は暖地へ移動する。
![土中のミミズを捕らえたトラツグミ(2005年3月08日撮影)](../../../upload/shared/thumb/0/09/Toratsugumi_05z5248a.jpg/240px-Toratsugumi_05z5248a.jpg)
土中のミミズを捕らえたトラツグミ(2005年3月08日撮影)
主に雑木林などの地面で、積もる落ち葉などをかき分けながら歩き、土中のミミズや虫などを捕食する。
さえずりは「ヒィー、ヒィー」「ヒョー、ヒョー」。地鳴きは「ガッ」。
森の中で夜中に細い声で鳴くため鵺(ぬえ)または鵺鳥(ぬえどり)とも呼ばれ、気味悪がられることがあった。「鵺鳥の」は「うらなけ」「片恋づま」「のどよふ」という悲しげな言葉の枕詞となっている。トラツグミの声で鳴くとされた架空の動物はその名を奪って鵺と呼ばれ今ではそちらの方が有名となってしまった。
[編集] Sibley分類体系上の位置
スズメ目> スズメ亜目> スズメ小目> ヒタキ上科> ヒタキ科> ツグミ亜科
[編集] 日本国内の亜種
日本国内では本亜種 Zoothera dauma aurea(Holandre, 1825)のほか次の亜種が確認されている。
- オオトラツグミ Zoothera dauma major(Ogawa, 1905) 英名 "Amami Thrush"
- 奄美大島に生息する。天然記念物および絶滅危惧IA類(CR)に指定されている。
- コトラツグミ Zoothera dauma horsfieldi(Bonaparte, 1857) 英名 "Horsfield's Thrush"