タマラセ
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『タマラセ』は、六塚光のライトノベルのシリーズである。第1巻にあたる『タマラセ 彼女はキュートな撲殺魔』が第9回スニーカー大賞優秀賞を受賞し、長編5巻・短篇集1巻が角川スニーカー文庫より刊行された。
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[編集] 作品一覧
- タマラセ 彼女はキュートな撲殺魔 ISBN 4044707014
- タマラセ 探偵はドリルで突つかれる ISBN 4044707022
- タマラセ サイボーグは果実を愛する ISBN 4044707030
- タマラセ 鉄仮面はメロンパンを夢見る ISBN 4044707049
- タマラセ ボンクラたちのララバイ ISBN 4044707057 ※短篇集
- タマラセ 幼馴染はドラゴンを喚ぶ ISBN 4044707065
[編集] 魂裸醒
タマラセと読む。自分の幽体を武器などに変える能力、及びその使い手のことを指す。
[編集] 先天性
生まれた時から体内に醒核を持つ魂裸醒。
[編集] 後天性
平磐での大量発生のように、先天性魂裸醒の血を飲むと生まれる。外見や能力に先天性タマラセとの差異は特に見られないが、体内に醒核を持たないためいずれ過醒に陥る。醒核を飲み込む事で、先天性魂裸醒のように過醒を自分で制御できるようになる。理性を失う事もなくなる。
[編集] 過醒
裸光を大量に取り込んだ状態。裸光の毒に精神を侵され理性を失い、凶暴になり魂裸醒が強力になる。また、末期になると、死に至る。醒核を飲み込むことで、過醒死から免れることができる。過醒を起こすと、過醒紋と言う唐草模様のようなものが胸元から頬にかけて出る。
[編集] 醒核
先天性魂裸醒が醒臓の中に持つ臓器(?)のようなもの。裸光の毒を排出するラグビーのボール状の石みたいなもの。裸光の過剰摂取を防ぐために三分ほどで過醒を強制解除する。他人の醒核を飲み込むと記憶を、魂裸醒でない者の場合は魂裸醒も引き継ぐ。
[編集] 裸光
東北地方一帯に堆積している裸光石から発生している目では見えない光。魂裸醒はこれを吸収して幽体を出す。 裸光が存在しない場所ではタマラセを出すことができない為、東北地方から出てタマラセを使う場合には、 裸光石を携帯する必要がある。
[編集] 登場人物
[編集] 九里浜探偵局(仮)
- 八阪井夏月(やさかい かづき)
- この物語のヒロイン。生まれついての魂裸醒で、はねた癖毛が特徴的な可愛らしい少女。魂裸醒の住む戸有村から平磐市に引っ越してきた三鶴城大助のお隣さんである。一見大人しそうだが、戦闘時には一変してクールな表情となる。また、真面目で責任感が強い。そのためか口調は丁寧。
- 彼女の魂裸醒は『ブルー・ハンマー』。青い色をした大型の手甲と足甲である。
- 三鶴城大助(みつるぎ だいすけ)
- この物語の主人公。通称三助。物語の舞台である平磐で育ったが、偶然魂裸醒となった少年。フケ顔がひそかな悩みで185cmの長身。夏月のお隣さん。本人はボケずにはいられないというが、実際は暴走気味の登場人物達を押し留める比較的常識的な性格。
- 彼の魂裸醒は『パープル・シックル』。大鎌の刃を出せる棍状の姿を基本形態とし、更に2巻以降は二本のサイに変えられるようになる。これらの性質を利用した不意打ちが三助の切り札。
- 九里浜純(くりはま じゅん)
- 夏月たちの同級生で夏月の友人。ある事件によって平磐に大量発生した、後天的に魂裸醒となった人間の一人。幅の細い眼鏡をかけ、髪をツインテールにしている。魂裸醒関連の事件を追う『九里浜探偵局(仮)』を結成し、少々強引に三助と夏月を引き入れる。この事からも分かるように彼女は推理小説の名探偵に憧れているが、推理よりも暴力で事件を解決しようとする。性格は強引で乱暴で毒舌だが、仲間や弟の事は本当に大切に思っている。「人間枯葉剤」など様々な異名で恐れられる。
- 彼女の魂裸醒は『エア・キル』。しばしば三助にツッコミを入れたりもする強力な鉄扇である。
- 長坂陵梧(ながさかりょうご)
- 夏月たちの同級生で、後天性の魂裸醒。とある事件から三助達と知り合い、『九里浜探偵局』の一員となる。コルシカ流忍法の使い手。基本的に変人だが、良識はそれなりにある。この年で婚約者も存在し、そのコネを使って三助達をサポートすることも。拷問が特技で、その手腕は三千人も認めるほど。
- 彼の魂裸醒は『ナイン・トゥ・ファイブマン』。ネクタイ型の魂裸醒で、蛇の様に動いては相手に様々な嫌がらせを遂行するという、武器というより妨害用の道具である。
- 伊勢谷景(いせやけい)
- 後天性の魂裸醒の一人。ある事件で三助達と対峙するが、後に協力者となる。三助達とは違う学校に通っている。九里浜は探偵局の一員として見ているようだが、協力者的な存在。醒核を飲んだため、先天性同様過醒になっても力をコントロールすることができる。
- 彼女の魂裸醒は『ダーク・オブ・ザ・ムーン』。棍型の魂裸醒で、先端からは方天戟を出すことができる。
- 八阪井三千人(やさかい みちと)
- 夏月の父(実際には叔父)。彼女と共に戸有を脱走した魂裸醒を捕らえるべく平磐にやってきた、最も強力な魂裸醒の一人。普段は冗談を言ったりする陽気な男だが、必要とあらば拷問や殺人も辞さない冷酷な一面も有る。恐ろしいことをさらりと言う事も。
- 彼の魂裸醒は『ビースト・イン・ビュー』。一見単なる竹槍だが、三千人が振るえば剛槍となる。
[編集] 反乱派・逃亡者
- 八阪井三十四(やさかい さとし)
- 反乱派の中心人物。夏月の実父であり、三千人の弟でもある。鉄仮面を被り、自ら言葉を発することが出来ないので黒い霧を介して会話を行う。(能力者のみに)
- 彼の魂裸醒は『ブラック・オーラ』。普段は霧として展開し、相手の位置把握や霧を一定量以上飲み込ませることで内部から臓器を爆砕させることができる。いざというときは夏月同様手甲と足甲にも変化する、色はその名の通り黒。
- 八阪井葉月(やさかい はづき)
- 反乱派の一人。夏月の双子の妹であり、その見た目は瓜二つである。最初は「黒木葉子」を名乗っていた。性格は姉と正反対で、普段は人を喰ったような態度をとる。しかし基本的には活発で、感情の変化が激しく、口も悪い。ッスと語尾につけるのが特徴。
- 彼女の魂裸醒は『レッド・ダイヤモンド』。夏月のものと色違いな以外はほぼ同じもの。
- ステファニー・マクルーア
- 三助の隣の家。すなわち現在夏月が住んでいる場所に昔住んでいた。外国人だが日本語はほぼ標準的に話せる。夏月の母五月の醒核を飲み、魂裸醒と記憶を受け継いでしまったことから命を狙われる。
- 彼女の魂裸醒は『スリー・コーナード・ハイロウ』。天使の輪に三つの小さく湾曲した刃を形成する魂裸醒で、盾や刃になる。
- 三鶴城昂治(みつるぎこうじ)
- 三助の兄。十一年前の隕石事件で行方不明となっていた。生存していることが後に発覚する。魂裸醒は『クローズド・サークル』。
- 仁志名海(にしなかい)
- 久里浜と関係が深い青年。記憶をなくしていたが…。魂裸醒は巨大な鎌「フィーンド」。刃を飛ばすことが出来る。
- 辻浦文美(つじうらあやみ)
- 夏月の師匠。チャンパオの格好をした人物で、武芸の達人。最初は逃亡者として夏月と対立していた。昔三千人と付き合っていた過去を持つ。左腕の肘から下がない。
- 彼女の魂裸醒は『ムービング・フィンガー』。失った左腕を魂裸醒で形成しており、飛ばすこともできる。
- 神山輝ノ介
- 辻浦と行動をともにしていた男。オカッパ。
- 彼の魂裸醒は『サンダーボール』。大砲型。
- 船子英二(ふなこえいじ)
- 物語の発端となった人物。喫茶店を経営し、コーヒーに自分の血を混ぜて後天性の魂裸醒を大量的に生み出していたが、赤池によって利用される。
- 魂裸醒はガスマスク型の魂裸醒「デス・イン・ザ・スカイ」。
- 赤池(あかいけ)
- 船子を利用していた男。美人のウェイトレスに変装し、着々と後天性の魂裸醒を生み出していた。
- 魂裸醒はアンテナを取り付けて銅像などを操る「グラン・ギニョル」。
[編集] 戸有村
- 亘理銑十郎(わたりせんじゅうろう)
- 戸有村の村長。一見飄々とした男だが…。
- 魂裸醒は小さな鏡の集合体の『アウト・オブ・ザ・サン』。それにより裸光を1点に集中させ爆砕する。
- 井倉泰臣(いくらやすおみ)
- 戸有村の使者。三千人や夏月に銑十郎からの様々な指示を下す。嫌味な性格。
- 魂裸醒は「アボミナブル・スノウマン」という雪だるま型の輸送用のもの。雪だるまから武器を取り出す。
- 迅又三郎(じんまたさぶろう)
- 五人いる亘理銑十郎の親衛隊、剣舞連の一人。迅の名を汚されることを嫌い、「つじ」などと読まれると性格が一変する。魂裸醒は鐔のない居合刀「キャプテン・カットスロート」。
- 佐土原昌紀(さどはらまさき)
- 剣舞連の一人で巨大な大男。タマラセはロボットのスーツ「フレームシフト」。150センチのビームサーベル2本と、過醒の力で全身の骨を砕き飛行形態のステルス機に変形する。果物が好きで特にパイナップル。性格は残忍で攻撃的。
- 亘理義顕(わたりよしあき)
- 亘理銑十郎の息子。父の権力を良い事に傲慢に振舞っている。魂裸醒は「インビジブル・ワーム」、鞭。
- 高神登志子(たかがみとしこ)
- 剣舞連の一人で亘理銑十郎の愛人。義顕の母親気取りの女性。刀身の長さは高神の身長の2倍、刀の幅は約50センチの巨大な刀の魂裸醒「ペイル・ホース・カミング」を使う。
- 佐土原結衣(さどはらゆい)
- 昌紀と光陽の妹。二人の兄と違い可愛らしい容姿だが、性格は同様に好戦的な性格。
- 魂裸醒は「尻尾」と呼ばれる小型メカのようなものを操る、ロボットのスーツ「キャット・オブ・メニィ・メニィ・テイルズ」。
- 佐土原光陽(さどはらこうよう)
- 佐土原兄弟の次男。カタコトで話す。魂裸醒は口径約20センチのバズーカに巨大な剣が付いたロボットのスーツの「ルシファーズハンマー」。
- 亘理一花(わたりいつか)
- 亘理銑十郎の娘で、義顕の妹。八坂井五月の殺害事件の際殺されたと思われていたが…。魂裸醒は海と同じ鎌の形の、「デッド・ロマンティック」。十字架型の外醒核を持っている。それは、裸光を地上から吸収して集め隕石を呼んでしまう「レッド・ドラゴン」。
- 入江(いりえ)
- 自信過剰。魂裸醒は爪の形の『ベルベット・クロウ』。
- 植田(うえだ)
- 剣の形の魂裸醒を持つ。名前不明。
- 四元(よつもと)
- 剣の形の魂裸醒を持つ。名前不明。
- 蜂須賀清宗(はちすかきよむね)
- 不気味なくらい筋肉質な六十五歳。魂裸醒は巨大なまさかりの『ダンス・アット・スローターハウス』。
[編集] その他
- 水原志都佳(みすはらしずか)
- ミステリ研所属。おかしな昔話をつくる。
- 後にチェーンソー型の魂裸醒を使うようになる。
- 水原一志(みすはらかずし)
- 志都佳の兄。ミステリ研所属。
- 佐倉真澄(さくらますみ)
- オカマ言葉で話す男。三助達とは違う学校に通う。登場すると必ずと言っていいほど痛い目にあってしまう不遇の存在。
- 薔薇の花を取り出すという薬にも毒にもならない魂裸醒「ローズ・イン・ザ・ダークネス」を使う。
- 山之辺(やまのべ)
- 撲殺魔だった夏月によって撲滅された一人。
- 鈴木二郎(すずきじろう)
- 後天性魂裸醒の一人。赤池の手下として働いていたが、久里浜によってトラックでハネられる。記憶処理をされたが後に復活する。
- 鎖鎌型の魂裸醒「チェイン・ストローク」を使う。
- 門野平太郎(かどのへいたろう)
- 高校生でありながら、番傘を被っている奇異な学生。言葉も時代劇のような口調を話す。
- 日本刀型の魂裸醒「シブミ」を使う。
- レナード岩山(いわやま)
- 三助が身長三メートルくらいと思うほど背が高い。通称レニー。魂裸醒は金属バット状の『テッド・ウィリアムス』。
- ジョニー
- 伊勢谷と同じ孤児の施設で暮らす少年。ジョニーと名乗るがちゃんと平賀幹彦(ひらがみきひこ)という名前がある。
- 右手に鉄の爪左手にドリルの魂裸醒「アイアン・タイガー」を使う。
- 迫(さこ)
- 伊勢谷と同じ孤児院でクラス。盤工野球部。豪胆な話し方をする。
- 魂裸醒はクロスボウ型で、名前は不明。
- 蒲生敏行(がもうとしゆき)
- NNR(ヌノブクロ・ナイトランナーズ)所属。魂裸醒はジェットノズルが8つ付いたローラースケート「ゲッタウェイ」。武器は金属バットなどを使う。
- 仁志名康晴(にしなやすはる)
- 海の父親。学者。魂裸醒は薙刀。
- 葛東絵美果(かとうえみか)
- 長坂の婚約者。地元では有名な血筋を引いている。
- 平沼(ひらぬま)
- 牛柄のシャツを着ていた少年。ネクタイをこよなく愛するグリーンリボンクラブ、略してボンクラの一員で「百年ネクタイ」を三助に預けた。
- 「ジェダス・ウィンドウ」というどんな場所にも扉を作るドアノブ型の魂裸醒を使う。
- 鈴見(すずみ)
- 三助のクラスの委員長。話が無駄に長くなる。
- 菅原(かんばら)
- 三助のクラスの副委員長を務める女子。ボンクラの反乱派のリーダーで「百年ネクタイ」を奪うべく三助を下着泥棒に仕立て上げようとした。二本のメイスの魂裸醒を使う。
- 安川(やすかわ)
- 二高リボンクラブの痩せた方で、高枝切りばさみの魂裸醒で三助の髪型をカッパにしようとした。
- 吉住(よしずみ)
- 二高リボンクラブの太った方で、やすまたの魂裸醒を使い三助の身動きを封じた。
- 佐久川(さくかわ)
- グリーンリボンクラブ連合主席の変人。連合主席の証「百年ネクタイ」の持ち主で狙われていた。
- 梅中(うめなか)
- 二高の教師で筋骨隆々の肉体にジャージを着ているが数学担当。高圧的。
- 高島(たかしま)
- 二高の国語教師で、生徒からの人気が高い先生。三年の女子藤巻と付き合っており、陸南大学法学部に推薦合格させるためクラゲのような魂裸醒「デヴィルフィッシュ」で生徒を襲った。
- 寺下(てらした)
- 二高の三年生で陸南大学法学部に推薦してもらうための中間テスト最下位の8位だった少年。靴ひもの魂裸醒を持っている。
- 牧本(まきもと)
- 二高の三年生でミステリー研究会の部員。作中では高島に襲われ入院生活を送っていた。
- 箱崎孝(はこざきたかし)
- 一高生でスパイクボールのチーム「サイクロプス」のキャプテンで謎のしゃもじ仮面に襲われ、三助にチョコパフェ五つで助っ人を頼んだ。
- 黒江(くろえ)
- スパイクボールのチーム「ブラックソックス」の主将で謎のしゃもじ仮面の正体。魂裸醒は巨大なしゃもじ。ヲタクの部員からフィギュアを奪いそれを売った金でカルネアデスの優勝にかけていた。
- 梶北賢一(かじきたけんいち)
- 離婚した父・須田の飼っていた蛇「タマ」の捜索をしているのを勘違いされ九里浜たちと戦った。全長3メートルのツチノコの魂裸醒「シェイプ・オブ・スネイク」を使う。
- 北御門真理(きたみかどまり)
- 二高の二年生でミステリー研究会の女子。会誌「平磐三大七不思議」のネタ探しをする活発で男勝りな少女で、夏月のことを長坂を襲った撲殺魔だと勘違いし襲ってきた。モーニングスターの魂裸醒「ドゥームスター」は威力は凄いが重すぎて魂裸醒本人も満足に使えない代物。
- 寺垣志乃(てらかどしの)
- コレクターの少女で「ミラーミラー」という一度みた魂裸醒をコピーする魂裸醒を持っており魂裸醒コレクションをしようとしていた。そのうち「ブルー・ハンマー」「パープル・シックル」「グラン・ギニョル」などをコピーしていた。
- 神宮(じんぐう)
- スパイクボールのチーム「ブラックソックス」の補欠選手で黒江に疎開ライダーの赤ハリのフィギュアを売られた少年。疎開ライダーX1に変身できる魂裸醒「ヒーロー・オブ・プライド」を使い黒江達に復讐していた。
- 風間七郎(かざましちろう)
- スパイクボールのチーム「ブラックソックス」の補欠選手で黒江に疎開ライダーの赤ハリのフィギュアを売られた少年。疎開ライダーV9に変身できる魂裸醒「ウィンド・オブ・チェンジ」を使う。
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