スチンダー・クラープラユーン

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スチンダー・クラープラユーン (Suchinda Kraprayoon、1933年 8月6日 - ) はタイの軍人。クーデターにより奪取した軍事政権において、1992年4月7日から5月24日まで首相を務めた。

スチンダはタイ中部のナコーンパトム県に生まれた。タイにおける最高学府であるバンコクのチュラーロンコーン大学で医学を学んでいたが、退学し王立士官学校に入学した。後にアメリカ合衆国に留学し、アメリカ軍の幕僚養成大学でも学んでいる。

[編集] 軍人時代

スチンダーは1953年にタイに帰国し、タイ王国陸軍において中尉として勤務した。1958年1月25日に砲兵部隊の部隊長に任命されたのを皮切りとして順調に昇進していく。1990年4月にいはタイ陸軍の参謀総長に、1991年10月にはタイ王国軍最高司令部の参謀総長に任命された。

[編集] NPKC

1992年2月23日にタイで軍事クーデターが発生した。このクーデターを起こした軍人により組織された国家平和維持評議会の指導者にはスチンダーが就任した。評議会は外交官であるアナン・パンヤーラチュンを首相に任命した。1992年3月22日におこなわれた総選挙においては、5つの政党がスチンダーを首相指名した。彼は4月7日に首相に就任したが、速やかな民主化を望んでいた国民の間には激しい反発が巻き起こった。5月17日にバンコクで発生した軍部隊と市民との衝突においては、合計300人ほどの市民が死亡したと見られている。^[1]対立の激化を懸念した国王ラーマ9世は軍事政権側と民主化運動指導者チャムロンとの調停に乗り出し、これによって5月24日にスチンダーは首相を辞任した。副首相を務めていたミーチャイ・ルチュパンが臨時首相となり、最終的には前首相のアナン・パンヤーラチュンが後任となった。

辞任後にスチンダーはテレコム・ホールディングス社の社長となっている。^[2]