スズキ・GR650
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スズキ・GR650は、スズキ株式会社が1983年に販売を開始したオートバイ。空冷4ストローク直列2気筒で、最高出力53馬力を発生するエンジンを搭載する。
当時の大排気量車は、各社ともに高出力指向で4気筒化が進められており、新しく設計された大型2気筒エンジンは異色のものであった。地味なカラーリング、アップハンドルと段付きシートがもたらす保守的なスタイルが、当時の国内ユーザーには受け入れられなかったこともあり販売量は極めて少数。ただし、海外では手頃な中間排気量車として需要も多かったことから、もっぱら輸出用として生産が続けられた。
1990年代前半に生産は終了したものと考えられるが、埃をかぶったまま陳列されている新車は、しばらくの間、大型販売店の片隅で見ることができた。