スジャータ
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スジャータ (Sujahta) は、古代インドの女性名で、「良い生い立ち、素性」を意味する。漢訳では難陀婆羅(ナンダバラ)。難陀(Nanda)とは、歓喜。婆羅(Vara)とは、菩薩(求める)。ウルーヴィラ地方のセーナ村の豪族の娘。釈迦の成道の際に一杯の乳糜を捧げて命を救った。
釈迦は6年にわたる生死の境を行き来するような激しい苦行を続けたが、苦行のみでは悟りを得ることが出来ないと理解する。修行を中断し責めやつしすぎた身体を清めるためやっとの思いで付近のネーランジャー川(尼連禅河)に沐浴をしたとき、たまたまスジャータが森の神に供物の乳糜(牛乳粥)を捧げるために付近を通りかかり、川から上がったもののまさに命尽きようとしていた釈迦にこの供物を捧げた。
心身ともに回復した釈迦は心落ち着かせて近隣の森の大きな菩提樹下に座し、12月8日、遂に叡智を極め悟りを得て仏教が成道した。
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