シャミセンガイ

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シャミセンガイ（学名：Lingula anatina）は，貝と名がついているが，腕足動物門腕足綱無穴目シャミセンガイ科に属し、一般の貝類とは全く別の生物である。太古から姿が変わっていない生きている化石の一つと言われることも多いが、実際には外形は似ているものの内部形態はかなり変化しており、生きた化石とは言いがたいという説もある。

[編集] 生息地域

青森県以南の砂泥地に分布する。砂泥の中に縦穴を掘り、長い尾を下にして潜っている。生息数が減少しており，地域によっては絶滅が危惧されている。

尾には筋肉があるだけで、内臓はすべて殻の中に入っている。殻は二枚貝のように見えるが、二枚貝が左右に殻を持つのに対して、シャミセンガイは腹背に殻を持つ。殻をあけると、一対のバネのように巻き込まれた構造がある。これは触手冠と呼ばれ、その上に短い多数の触手が並び、そこに繊毛を持っていて、水中のデトリタスなどを集めて食べるための器官である。

ミドリシャミセンガイは岡山県児島湾や有明海で食用とされる。メカジャ（女冠者）とも呼ばれる。なお、味は貝よりも甲殻類に近いそうである。

[編集] モースによる研究

大森貝塚（東京都大田区・品川区）の発見者であるエドワード・S・モースは、明治10年にシャミセンガイの研究のために来日した。