サイレントヒル
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サイレントヒル (SILENT HILL)は、コナミから発売されたホラーアドベンチャーである。 略語はサイレントヒル=静かな丘、という事で「静岡」等がある。
映画化もされ、日本では2006年7月8日に公開された。第一作をベースにしている。サイレントヒル (映画)を参照。
プロデューサー/サウンドは、BEMANIシリーズを手掛けた山岡晃(AKIRA YAMAOKA)。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 舞台
アメリカの北東部にある田舎町サイレントヒルが舞台である。閑静な美しい観光地であったが、今では人気のないゴーストタウンと化している。白く霧に閉ざされた町は不可思議な力を持っており、そこかしこを得体の知れない異形が徘徊する異世界へと人を引き込む事がある。
サイレントヒルは、時に血や錆にまみれた「裏世界」へと変貌することがあり、主人公たちは「表世界」と「裏世界」を行き来しながら目的を達成することになる。「表世界」も本来のサイレントヒルであるとは限らず、大抵の場合は町全体(あるいは町の一部)が異世界と化し、異形が徘徊している。
町に入った人間が全て異世界に引き込まれるわけではなく、サイレントヒル2では一部の人間以外にはごく普通の寂れた街に見えている場合も存在する。
[編集] サイレントヒル
SILENT HILL | |
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ジャンル | ホラーアドベンチャー |
対応機種 | PlayStation |
開発元 | コナミ |
発売元 | コナミ |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM 1枚 |
発売日 | 1999年3月4日 ・KONAMI The BEST 2000年4月27日 ・PSone Books 2002年1月24日 |
価格 | 6,090円(税込) ・KONAMI The BEST オープン価格 ・PSone Books 1,890円(税込) |
対象年齢 | CERO C区分(15歳以上対象) |
ハリー・メイソンは、娘のシェリルと共に自動車でサイレントヒルに向かっていた。しかし途中で交通事故を起こし気がつくとシェリルは行方不明になっていた。ハリーはシェリルを捜すため、サイレントヒル中を探し回ることになる。
[編集] 主な登場人物
- ハリー・メイソン
- 本作の主人公。職業はライター。妻に先立たれ、唯一の家族である養女のシェリルを溺愛している。消えたシェリルの姿を求めて、町中を探し回ることになる。最後はシェリルを救い出すことに成功するが、3作目でミショナリーに殺されてしまう。
- シェリル・メイソン
- ハリーの養女。ハイウェイ脇に捨てられていたところを、メイソン夫妻に拾われた。サイレントヒルへの旅行は彼女の提案。その正体はアレッサ・ギレスピーの半身である。
- シビル・ベネット
- サイレントヒルの隣町から来た警察官。途中、クリーチャーに寄生されハリーを襲った。分岐次第では町から生還するものの、1の続編といわれる3作目では彼女のことに一切触れられておらず、その後の生死は不明。しかし、コナミによる3作目の攻略本『失われた記憶 サイレントヒル・クロニクル』では、3作目に繋がる物としては、彼女が死亡する内容のエンディング(GOODエンディング)が正式であると記述されているが、ノベル版ではハリーとシェリルと共に脱出したと表記されている模様。
- ダリア・ギレスピー
- 教会で出会う老婆。今作の事件の発端となった人物。インキュバス(分岐によっては覚醒したアレッサ)により殺害される。アレッサの母親。
- マイケル・カウフマン
- サイレントヒルにあるアルケミラ病院の院長。麻薬の販売に手を染めており、リサに麻薬を投与していた。最後は異界に取り込まれたリサの道連れとなる。
- リサ・ガーランド
- アルケミラ病院に勤める看護婦。カウフマンに麻薬を投与され、火傷を負ったアレッサの看病をさせられていたが、カウフマンに殺害される。裏世界にのみ登場し、最後には自分を殺したカウフマンを裏世界に道連れする。
- アレッサ・ギレスピー
- 神を身籠った少女。母ダリアによる儀式の最中に失火し、重度の熱傷を負うも、儀式により胎内に宿った神の力で半死半生のまま生かされ続ける。彼女が自ら分離した魂の半分がシェリルである。
[編集] 登場するクリーチャー
- グローナー
- サイレントヒルの街を徘徊している犬型クリーチャー。ハリーを見つけると飛び掛って攻撃をする。攻撃方法は噛み付き。
- エア・スクリーマー
- 飛行型クリーチャー。上空からハリー目掛けて襲い掛かってくる。また、難易度によってはエア・スクリーマーを召還する大型のエア・スクリーマーが登場する。
- マンブラー
- サイレントヒルの学校に生息。ハリーが最初に出会う熊の人形のような小型クリーチャー。小柄だが鋭い爪と牙を持ちハリーに襲い掛かる。目が弱いためかライトをつけなければある程度近づいても気づかれない。
- ラーバル・ストーカー
- サイレントヒルの学校に生息している影。学校内をうろついているが攻撃もしてこず、こちらからの攻撃も当たらない。近くにいると子供の声が聞こえてくる。
- パペット・ナース
- 人型クリーチャー。病院にいた看護婦に背中のクリーチャーに寄生した。そのため人間としての意識はもう無く、ハリーを見つけると手にしたメスで襲い掛かる。
- パペット・ドクター
- パペットナースと同じくクリーチャーに寄生された医師。攻撃も手にしたメスで切りかかってくる。
- クリーパー
- 虫型クリーチャー。ハリーを見つけると近寄ってきて足に噛み付く。
- ロンパー
- 猿型クリーチャー。ハリーを見つけると飛び掛って押し倒してくる。押し倒して噛み付いて攻撃してくる。
- ブラッドサッカー
- 触手型クリーチャー。病院でのみ出現する。イベント上でアイテムを取るのを邪魔するだけの敵なので倒すことはできない。近づくとハリーの血を吸ってくる。
- ワーム・ヘッド
- 犬型クリーチャー。グローナーの強化版。頭部が触手の塊のようになっている。
- ナイト・フラッター
- 飛行型クリーチャー。エア・スクリーマーの強化版。頭部が触手の塊のようになっている。
- ハングド・スクラッチャー
- トカゲ型クリーチャー。下水道に住み、下を通りかかったハリー目掛けて落ちてくる。
- ストーカー
- 学校に登場したラーバル・ストーカーの影が大きくなったタイプ。ラーバルとは違ってこちらに攻撃をしてくる。こちらからの攻撃も当たる。
- スプリット・ヘッド
- 学校の地下にいる巨大なトカゲ型巨大クリーチャー。頭部には顔は無く、口だけ存在する。口は上下にではなく左右に開き、ハリーを飲み込もうとしてくる。口に飲み込まれると即死。弱点はその口の中への攻撃。
- ツイン・フィーラー
- 繁華街の裏世界で遭遇するムカデ型巨大クリーチャー。砂地の地面を潜ってハリーの足元から飛び出して攻撃してくる。金網の上だと潜ることも地面から出ることもできない。弱点は頭。
- フロート・スティンガー
- 繁華街のビルの屋上で戦う蛾型巨大クリーチャー。空を飛びながら毒液を撒き散らして攻撃してくる。
[編集] プレイノベル サイレントヒル
プレイノベル サイレントヒル | |
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ジャンル | プレイノベル |
対応機種 | GAMEBOY ADVANCE |
開発元 | コナミ |
発売元 | コナミ |
人数 | 1人 |
メディア | GBA専用ROMカードリッジ |
発売日 | 2001年3月21日 |
価格 | 6,090円(税込) |
PlayStationで発売されたシリーズ1作目(以下、当項目に限り本編と表記)のストーリーがノベルゲーム化されたのが本作である。 しかし、ノベルゲームとしての出来は今一つであり、さらにはサイレントヒル公式ポータルサイトにも本作の情報は一切掲載されていない事から、本作がシリーズから無かった事とされてしまっている感は否めない。
2006年現在、モバイルアダプタGBに関するサービスが全て終了している為、第3のメインシナリオである「少年編」をプレイする事ができない。「少年編」では、「ハリー編」「シビル編」での伏線が明らかにされたり、語り尽くせなかったエピソードなどが収録されていた為、「少年編」がプレイできない現在において本作はあまりにも中途半端な内容と化してしまった。
[編集] 主な登場人物
- アンディ
- 「少年編」の主人公。本編では登場しないキャラクターで、本作におけるオリジナルキャラクターとなる。本編の主人公であるハリー・メイソン宅の隣家に住んでおり、シェリルと同じ学校に通う同級生。7歳。彼のささやかな願いは、シェリルと友達になる事。しかし、彼もサイレントヒルの悲劇に巻き込まれていく運命にあった。
※その他の登場人物は本編に準ずる。
[編集] ゲーム概要
『サイレントヒル』本編の内容を下敷きとしてサウンドノベル形式にしたのが本作である。しかし、ゲームの進め方によっては本編と全く異なった展開となる為、本編との整合性はあまり気にするべきではない。
本作のテキストは盛り上がりに欠け、非常に淡白な印象を受けるとの声もある。物語の主軸たる「ハリー編」においては『サイレントヒル』本編のストーリーの概要をなぞることは出来るが、独特の世界観を表現しきれているとは言い難い。それ故に、本作は『サイレントヒル』本編を既にクリアしたプレイヤーを対象にしているともいえる。
ゲーム中の要所にミニゲームが設置されており、サウンドノベルながら本編の謎解きの要素を楽しめる作りとなっている。また、本作の為に幾つかのCG、ムービーが用意されており一定の評価を得ている。
本作品に用意された各シナリオをクリアすることで「デジタルトレーディングカード(全32種)」を入手する事ができる。ただし、前述の理由によりプレイすることが不可能な「少年編」においてのみ入手可能なカードが存在する為、これを全てそろえる事はいまのところ不可能である。
[編集] 「少年編」について
本作で用意されているメインシナリオは、「ハリー編」「シビル編」の2つだが、モバイルアダプタGBを使用しデータをダウンロードする事で、第3のメインシナリオである「少年編」を楽しむ事ができた (但し、ダウンロードされたデータは本体の内蔵メモリに記憶されるだけなので、本体の電源を切るとダウンロードしたデータは全て消去される)。 しかし、モバイルアダプタGBが普及しなかった事や、さらにはモバイルアダプタGBに関するサービスの全てが2002年12月14日に終了している事などから、この「少年編」の詳細を知る人は少ない。また、「少年編」は春・夏・秋・冬の4部構成で、各季節ごとに季刊配信されていた。
[編集] 雑記
コナミが本作のジャンル名として「ビジュアルノベル」という名称を商標登録しようとした事が物議を醸す一因となった。詳しくは当ページのその他の項目か、ビジュアルノベルの雑記の項目を参照されたし。
[編集] サイレントヒル2
SILENT HILL 2 | |
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ジャンル | ホラーアドベンチャー |
対応機種 | PlayStation2 |
開発元 | コナミ |
発売元 | コナミ |
人数 | 1人 |
メディア | DVD-ROM 1枚 |
発売日 | 2001年9月27日 |
価格 | 7,329円(税込) |
対象年齢 | CERO C区分(15歳以上対象) |
ジェイムス・サンダーランドの元に、死んだはずの妻メアリーからの手紙が届いた。手紙に書いてある「思い出のあの場所」を求めて、ジェイムスはサイレントヒルにやってきた。
[編集] 主な登場人物
- ジェイムス・サンダーランド
- 本作の主人公。病死した妻メアリーからの「サイレントヒルで待っている」という手紙を受け取り、サレントヒルを訪れる。実際はメアリーを絞殺しており、メアリーの手紙や病死のくだりは、自身が歪めた記憶の産物である。
- メアリー・シェパード・サンダーランド
- ジェイムスの妻。病を得て、3年前に亡くなったとされている。生前ジェイムスと共にサイレントヒルを訪れており、再訪を望んでいたが、叶わぬまま帰らぬ人となった。
- マリア
- サイレントヒルの公園で出会う、メアリーに瓜二つの顔立ちをした女性。明るく奔放な性格。
- アンジェラ・オラスコ
- 母親を探してサイレントヒルにやってきたと語る女性。正体は自身に性的虐待を加え続けた父親を刺殺し、自宅に放火を起こし自殺した亡霊。放火に巻き込まれた母親が気になり、罪悪感からサイレントヒルに訪れた。
- エディー・ドンブラウスキー
- 肥満体であることにコンプレックスを抱く青年。自身を苛めていた男性に飼われていた犬を殺し、挙句に男性の片足を撃ち逃走。サイレントヒルに来てから、抑圧された狂気が芽生えていく。
- ローラ
- ジェイムスの行く先々に現れる少女。かつてメアリーに可愛がられていた。
[編集] 登場するクリーチャー
- レッドピラミッドシング
- 「赤い三角頭」を意味するクリーチャー。人間の体に三角形の兜のようなものを被った形態。動きは遅いがパワーがあり、大鉈や槍を使って攻撃をしてくる。その正体はジェイムスが妻を殺した自分自身を処刑して欲しいという願望から生まれたクリーチャー。映画版にも登場。
- アブストラクトダディ
- 「理想的な父親」を意味するクリーチャー。娘を虐待する父親のイメージから生まれた。その姿は娘のいるベットに襲い掛かろうとしているように見える。
- マンダリン
- 足下の金網の下にぶら下がっているクリーチャー。手の先に口がついておりその口で金網にぶら下がっている。
- フレッシュリップ
- 「肉欲的な唇」を意味する。ベッドに似た格子に組み込まれた形状を持つクリーチャー。
- ライイング・フィギュア
- ジェイムスが最初に遭遇するクリーチャー。全身をゴムの様な物で覆われており、肉塊の様な物に足だけ生えた形態をしている。体の裂け目から毒霧を噴霧して攻撃してくる。
- マネキン
- マネキンの下半身を2つ合わせた様な形態のクリーチャー。普段はマネキンの様に動かないが、ジェイムスが近づくと襲い掛かってくる。動きは遅い。
- バブルヘッドナース
- 病院で登場するクリーチャー。顔が異様に膨れていて、常に顔を上下左右に震わせている。手にした武器でジェイムスに襲い掛かってくる。
[編集] サイレントヒル2 最期の詩
SILENT HILL 2 最期の詩 | |
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ジャンル | ホラーアドベンチャー |
対応機種 | XBOX PlayStation2 |
開発元 | コナミ |
発売元 | コナミ |
人数 | 1人 |
メディア | DVD-ROM 1枚 |
発売日 | XBOX 2002年2月22日 PlayStation2 2002年7月4日 ・KONAMI The BEST 2003年8月7日 ・コナミ殿堂セレクション 2004年7月15日 |
価格 | XBOX 7,140円(税込) PlayStation2 5,040円(税込) ・KONAMI The BEST 2,940円(税込) ・コナミ殿堂セレクション 1,890円(税込) |
対象年齢 | CERO C区分(15歳以上対象) |
その他 | 海外ではWindowsにもリリースされた。 |
サイレントヒル2に、マリアの謎についてのシナリオを追加したもの。それ以外は、ほぼサイレントヒル2同様となっているが、おまけエンディングが1つ追加されている。
ちなみに、本作の海外版タイトルは「SILENT HILL 2 Restless Dreams」となっている。
[編集] サイレントヒル3
SILENT HILL 3 | |
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ジャンル | ホラーアドベンチャー |
対応機種 | PlayStation2 |
開発元 | コナミ |
発売元 | コナミ |
人数 | 1人 |
メディア | DVD-ROM 1枚 |
発売日 | 2003年7月3日 ・KONAMI The BEST 2004年7月1日 ・コナミ殿堂セレクション 2005年6月9日 |
価格 | 7,329円(税込) ・KONAMI The BEST 2,940円(税込) ・コナミ殿堂セレクション 1,890円(税込) |
対象年齢 | CERO C区分(15歳以上対象) |
その他 | 初回生産分に、8cmシングルCD「SILENT HILL 3 Special Mini Sound Track」が同梱された。ベスト版には同梱されていない。 海外ではWindowsにもリリースされた。 |
ヘザーはショッピングモールにあるハンバーガーショップで居眠りをしていた。店から出た彼女は探偵ダグラスに声をかけられるが、相手にせず立ち去る。 一人になったヘザーがショッピングモールに戻ると、そこは異様な空気に包まれていた。
[編集] 主な登場人物
- ヘザー
- 主人公。ショッピングモールで「悪夢」に巻き込まれてしまう少女。1作目に登場するアレッサ・ギレスピーの転生した姿(ほぼ同一人物の扱い)であり、引き続き神を身篭っている。本名は、シェリル・メイソン。本来黒髪だが、教団関係者から正体を隠すために偽名「ヘザー」を名乗り、髪を染めている。クローディアに養父ハリー(1作目の主人公)を殺害され、復讐を誓う。
- クローディア・ウルフ
- ヘザーの行く先々で謎の発言をする「教団」の女性司祭。ヘザーが堕胎した神を取り込み、異形と化す。幼少時に父レナードから受けた虐待が原因で、過激な宗教思想に走るようになったと思われる。アレッサ(ヘザー)の幼馴染だった。
- ダグラス・カートランド
- クローディアにヘザー捜索を依頼された私立探偵。ハリーが殺害されたことに責任の一端を感じてヘザーに協力を申し出るものの、結局のところ役には立たなかった。分岐次第では、神に憑依されたヘザーに惨殺される。
- ヴィンセント
- ヘザーに様々なアドバイスをする男性。現実主義者で、保身に長けた人物。クローディアと同じく「教団」の司祭を務め、財政面の建て直しに大きく寄与した。神の復活を自分に益の無いものとみなし、クローディアと対立するが、自ら動くことはせず、ヘザーを手駒として利用しようと画策した。
- レナード・ウルフ
- クローディアの父親。宗教的思想の相違から、クローディアに激しい敵愾心を抱く。同じくクローディアを憎悪するヘザーと手を結ぼうとするが、立場の違いを知りヘザーを襲撃する。ヴィンセントによると、実の娘を虐待していたらしい。
[編集] 登場するクリーチャー
- クローサー
- 迫る者。ヘザーよりも大きく手が異様に長い人型クリーチャー。手を使って突き攻撃をしてくるが、左手には刃物が仕込まれている。
- ダブルヘッド
- 二つ頭。頭が左右に割れている犬型クリーチャー。噛み付きや飛びつきの攻撃の他に遠吠えで近くにいるダブルヘッドを呼ぶことがある。ビーフジャーキーが好物で落ちているとヘザーを無視して食べ始める。
- ペンデュラム
- ぶら下がる者。鋭い爪状の足と剣を生やした頭が特徴的なクリーチャー。ヘザーが近づくと体を回転させながら近づいてくる。常に空中に浮いている。
- ナムボディ
- 胴体と足だけのクリーチャー。ヘザーの攻撃に対してバックステップで避ける。頭を使って頭突きをしてくる。
- スプリットワーム
- 巨大なヒル型クリーチャー。体が割れて中から巨大な口が現れる。
- インセインキャンサー
- 肥満体型の人型クリーチャー。普段は地面に転がって寝ているが、ヘザーがぶつかったり攻撃すると起き上がって襲ってくる。
[編集] サイレントヒル4 THE ROOM
SILENT HILL 4 THE ROOM | |
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ジャンル | ホラーアドベンチャー |
対応機種 | PlayStation2 |
開発元 | コナミ |
発売元 | コナミ |
人数 | 1人 |
メディア | DVD-ROM 1枚 |
発売日 | 2004年6月17日 ・KONAMI The BEST 2005年6月9日 |
価格 | 7,329円(税込) ・KONAMI The BEST 2,940円(税込) |
対象年齢 | CERO C区分(15歳以上対象) |
その他 | 初回限定特典として、8cmシングルCD「響談 ぬけられぬ雨の吉原・特別篇」が同梱された。ベスト版には同梱されていない。 海外ではXBOXとWindowsにもリリースされた。 |
サウスアッシュフィールドハイツ302号室の住人、ヘンリー・タウンゼントは、ある日を境に部屋から出られなくなってしまった。ドアが開かないのはもちろん、窓や壁さえも壊すことが出来ないのだ。 部屋から出られなくなって5日後、浴室の壁に巨大な穴が開いた。ヘンリーは、この穴を通じて部屋からの脱出を試みる。
[編集] 主な登場人物
- ヘンリー・タウンゼント
- 本作の主人公。平凡に暮らす青年であり、二年ほど前からサウスアッシュフィールドハイツ302号室に住んでいた。五日前に突然、部屋に閉じ込められ、「21の秘跡」と呼ばれる儀式の21番目の生け贄【知恵】として付け狙われる。かつての302号室住人であるフリージャーナリスト、ジョセフ・シュライバーの残した手がかりを辿り、事件の元凶である殺人鬼、ウォルター・サリバンの謎に迫っていくことになる。
- アイリーン・ガルビン
- サウスアッシュフィールドハイツ303号室の住人。「21の秘跡」20番目の生け贄(母胎)として狙われ、中盤からヘンリーと行動を共にすることとなる。本来は穏やかな性格の女性だが、ダメージが蓄積する等の条件で「呪われ度」が上昇していき、その程度によっては常軌を逸した言動がみられることも。
- ウォルター・サリバン
- 連続殺人犯。望まれぬ生を受け、両親を知らぬまま、教団の運営する孤児院「希望の家」で育てられた。生家であるサウスアッシュフィールドハイツ302号室そのものを自分の母だと思い込み、幼少時に幾度となく訪れていた。やがて「21の秘跡」と呼ばれる宗教儀式を執り行うために大量殺人を犯し(通称:ウォルター・サリバン事件)逮捕される。トルーカ刑務所に収監され、獄中で自殺を遂げた。しかし、それまでに行った儀式の力を得て自らもゴーストとなり、作り出した特殊な異世界で殺人を続けていた。そのため、現実世界でも同様の殺人は止まらず、当局を困惑させる。前々作(SH2)に名前だけ登場しており、作中彼のものらしき独房を見ることができる。
- ウォルター少年
- 異世界に登場するもう一人のウォルター・サリバン。幼い少年の姿をしている。母親を求めて異界を彷徨う。
- フランク・サンダーランド
- サウスアッシュフィールドハイツの管理人。アパートの部屋に産み捨てられていたウォルター・サリバンを発見し、病院に委ねたが、その際に残されたへその緒を手元に保管していた。ちなみに、前々作(SH2)の主人公ジェイムス・サンダーランドの父親である。
- シンシア・ベラスケス
- 異世界で初めて出会う女性。異世界での出来事を頑なに夢だと思い込んでいる。「21の秘跡」16番目の生け贄【誘惑】としてウォルターに惨殺され、のちにゴースト(victim16)となる。
- ジャスパー・ゲイン
- オカルトマニアの青年。オカルト愛好仲間だった二人の青年は、既に儀式の犠牲となっている。サイレントヒルの森でヘンリーに出会うが、気が狂った挙句「21の秘跡」17番目の生け贄【起源】として焼死。のちにゴースト(victim17)となる。
- アンドリュー・デサルヴォ
- 教団の運営する孤児院「希望の家」で、監視員を務めていた男性。「水牢の世界」に登場する。酒癖が悪く、孤児院の子供達を虐待していた。罪悪感からか、ウォルター少年に異常なまでの恐怖心を抱く。「21の秘跡」18番目の生け贄【監視】として殺害され、ゴースト(victim18)となる。
- リチャード・ブレインツリー
- サウスアッシュフィールドハイツ207号室住人。一見紳士風だが、短気で攻撃的な性格をしている青年。「21の秘跡」19番目の生け贄【混沌】として電気椅子で感電死させられ、のちにゴースト(victim19)になる。
- ジョセフ・シュライバー
- ヘンリーが越してくる以前の302号室住人。職業はフリージャーナリスト。ウォルター・サリバン事件や教団について独自に調査していたらしく、彼の手によるメモを数多く入手することができる。「21の秘跡」15番目の生け贄【絶望】とされ、異世界にとらわれた。他のゴーストとは違い、多少なりとも自我が残っているようだ。
- ウォルターの父親
- 「管理人の日記」によれば、出産直後の妻を連れ、まだへその緒が付いたままの息子ウォルターを部屋に残して夜逃げをしたらしい。異世界のアパートに現れる彼は実体ではなく、またゴーストとも異なるようにみえる。ウォルター誕生直後の彼の発言と思しきものをいくつか聞くことができるが、実際の発言であるか否かは不明である。
[編集] 「教団」について
シリーズを通して度々目にする「教団」とは、サイレントヒルに古くから存在する、とある宗教集団のことを指す。特定の呼称はなく、単に「教団」と呼ばれる。元々は先住民族による土着の宗教がベースになっていたが、教団内に入植者が増え、主体が彼らの手に移ると、キリスト教の影響が色濃くなっていったといわれる。原始混沌の世界に楽園を創造して力尽きた神の復活と、それによる救済といった趣旨の信仰を柱とする。一神教である。 PTVと呼ばれる麻薬の栽培・密売や、下部組織サイレントヒルスマイルサポート協会(通称:4S)の運営する孤児院「希望の家」内部での、子供たちに対する日常的な虐待や洗脳など、黒い噂の絶えない教団でもある。
教団内の勢力は、以下の三つの派閥に分かれている。
- 聖女派:儀式を行い特殊な資質を備えた女性の胎内に神を宿し、これを出産させることにより神の復活を目指す。
- 聖母派:「術者」と呼ばれる人間を育成し、「21の秘跡」の儀式を完成させることによって神の復活を目指す。
- ヴァルティエル派:聖女派と聖母派の仲介をはかる。天使ヴァルティエルを崇拝する。
主な教団関係者
- ダリア・ギレスピー
聖女派司祭。同派閥の筆頭的存在であった。
- クローディア・ウルフ
聖女派司祭。特殊な能力と過激ともいえる信仰心のために、一部信者に恐れられていた。
- ヴィンセント
教団司祭。派閥は不明。教団の財政強化と体制の整備をはかり、教団の勢力拡大に貢献した。
- トビー・アーチボルト
聖母派司祭。閉鎖されていた「希望の家」を再開する。
- ジミー・ストーン
ヴァルティエル派司祭。同派閥を立ち上げた人物。通称「赤い悪魔」。
- ジョージ・ロステン
ヴァルティエル派司祭。ジミー・ストーンの右腕。ウォルターを「術者」として育て上げた。
- アレッサ・ギレスピー
ダリアの娘。神の母胎(聖女)に選ばれた少女。
- ウォルター・サリバン
「希望の家」出身者。「術者」に選ばれた青年。
[編集] その他
- 「サイレントヒル」というタイトルは、サンプルを海外へ監修に出す際に急遽つけられたものである。ゲーム中に登場する架空の街はリゾート地という設定から、静岡を直訳したものを仮タイトルとして付けたが、海外チームから「怖そうでよい」という返事をもらったため、そのまま正式タイトルとなった。
- シリーズを通して難解な謎解きが特徴であるが、これはプロデューサの意向による。関係者からはMYSTを意識してのものだとの発言もある。2作目より、リドルレベル(謎難易度)をアクションレベルと別に選べるようになった。ただし、4作目のみアクションレベルと比例して謎解きも難しくなる。
- 2作目の「いぬ」エンディングでは、BGMに山岡 晃氏がbeatmania IIDX 5th styleに提供したin my eyesという曲が使用されている。これとは逆に、家庭用のDance Dance Revolutionシリーズに本作シリーズで使用された曲が2曲提供され、専用のムービーも用意された。また、後に2曲とも家庭用からの収録扱いでアーケード版Dance Dance Revolution SuperNOVAにも収録された。
- GBA版の作成にあたり「ビジュアルノベル」の商標登録を試みた。しかし、一般的なジャンルの一つとして定着した言葉に商標を主張する事でゲーム愛好家の反発を得、さらにはLeafが先有権を持つことが明らかとなったために申請を撤回することとなる。この経緯を経て、GBA版はジャンルを「プレイノベル」として発売に踏み切った。これはビジュアルノベルと本質的に同一であり、以降の作品では使用されていない。
- 世界観の構築にあたりスティーブン・キングの中篇小説『霧』の影響を強く受けている。