ゴキゲン中飛車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ゴキゲン中飛車(ゴキゲンなかびしゃ)は、将棋の戦法のひとつ。先手の場合、▲7六歩と角道を通し、▲6六歩と角道を止めないまま飛車を5筋に振る。初手を▲7六歩でなく▲5六歩とすることもある。
中飛車は受けの要素が強い戦法であったが、ゴキゲン中飛車は攻めの戦法である。「ゴキゲン流」と呼ばれる近藤正和が升田式石田流と五筋位取り中飛車を元に開発し、奨励会時代から指している戦法で、勝率がよいため他の棋士にも流行した。(2004年度には本家である近藤正和が一時年度勝率が9割を超えた事もあった。)現在は研究が進み、終盤まで定跡化されている戦法であるが、プロ間では少数の棋士が連採する傾向に有り、 羽生善治は、「おもしろい戦法だと思うが、あまり指す人は居ない」と評している。 この戦法は2001年度の将棋大賞の一つ升田幸三賞を受賞した。