ゲルニカ (都市)
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ゲルニカ(バスク語:Gernika、スペイン語:Guernica)は、スペインの都市。バスク国ビスカヤ県に位置する。近隣の都市と連合したため、自治体の名称はバスク語でGernika-Lumo、スペイン語でGuernica y Lunoとなっている。人口は15,860人(2005年)。
スペイン内戦の際にはドイツ軍の激しい空襲を受けた。その悲惨な様子を描き表したピカソの『ゲルニカ』は彼の代表作の一つになっている。
[編集] 政治的な位置付け
ゲルニカには、ビスカヤ県の議会(Junta)が置かれている(行政府はビルバオ)。何世紀もの間、ビスカヤ人の伝統的な議会はオークの木「Gernikako Arbola」の下で開かれてきた。バスク人にとって、この木は自由の象徴であった。オークの木は代々植え替えられてきた。1800年代まで立っていた木は、石化されて議会場の近くに置かれている。その木に代わって1860年に植えられた木は2004年に枯れた。植え替えられた若木は公式な「Gernikako Arbola」となったが、その木も病気にかかったために周りの土が入れ替えられている。木のそばには集会場が建てられ、1826年に建てられた現在の議会場と兼用されている。
[編集] 歴史
代々のビスカヤ伯は、その称号を受ける前にゲルニカを訪れ、ビスカヤの自治を尊重することを誓うしきたりとなっていた。伯位はカスティーリャ王に受け継がれたが、王もまたゲルニカで誓いを行った。
世界的には、この都市はスペイン内戦中のゲルニカ爆撃(1937年4月26日)で有名でである。この爆撃はドイツ空軍(コンドル軍団)が行ったもので、航空爆撃の初期の例として知られる(en:Bombing of Gernikaを参照)。ドイツ軍はフランコ将軍を援護し、人民戦線政府を転覆するために攻撃を行った。都市は破壊されたが、ビスカヤ議会とオークの木は生き残った。有名なピカソの『ゲルニカ』は、この爆撃の恐怖を記憶するために描かれたものである。
この都市の象徴的な地位のために、現在のバスク自治法は、1936年の自治法の後継者であるバスク亡命政府の支持のもと、1978年12月29日にゲルニカで承認された。現在のバスク州知事もオークの木の前で宣誓を行っている。
[編集] 外部リンク
- Gernika-Lumoko Udala - 自治体のサイト(バスク語、スペイン語、英語)。