クロマニョン人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クロマニョン人 | ||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||
学名 | ||||||||||||||||||||||
Cro-Magnon man |
クロマニョン人(くろまにょんじん, Cro-Magnon man)とは、南フランスで発見された人類化石に付けられた名称である。1868年、クロマニョン (Cro-Magnon) 洞窟で、鉄道工事に際して5体の人骨化石が出土し、古生物学者ルイ=ラルテ(Louis Lartet) によって研究された。 ユーラシアから陸づたいにアメリカに移動し、また海をこえてオーストラリアにもわたった。
目次 |
[編集] 進化の様相
後期旧石器時代に属し、約4万~1万年前のものと考えられる。
[編集] 身体的特徴
骨格が頑丈で多くの点で現代人と似ている(特にヨーロッパ人に似ていると言われる)。身長は男性で180センチメートル前後。
[編集] 文化
クロマニョン人は後期旧石器時代にヨーロッパに分布した人類で、現代人と同じホモ=サピエンス(Homo sapiens)に属し、白色人種に入ると考えられるが、現在は化石でのみ発見されるので、同時代の他地域の上洞人・港川人などと共に「化石現生人類」とも言う。精密な石器・骨器などの道具を製作し、優れた洞窟壁画や彫刻を残した。又、死者を丁重に埋葬し、呪術を行なった証拠もあるなど、きわめて進んだ文化を持っていたが、狩猟採取生活に依存し、イヌ以外の家畜を持たず、農耕も知らず、そのため野ウマ・ヤギュウ・マンモス等の大動物が減少、絶滅すると共に彼らも滅亡したとする学者もいる。
精巧な石器や骨器を作り、動物を描いた洞窟壁画(ラスコー、アルタミラ、その他多数)や動物・人物の彫刻を残す。
[編集] 研究史
クロマニョン洞窟での発見以来、同種の人類化石がヨーロッパ各地で発見された。南フランスでは19世紀末にシャンスラード人・グリマルディ人が発掘されているが、発見当初、前者はエスキモー(イヌイット)に、後者は黒色人種に類似するとされた。しかしその後否定され、そうした類似と見えるのは個体差や、土中に埋没していた際の土圧による変形であり、いずれもクロマニョン人に含まれるとされている。
カテゴリ: 化石人類 | 自然科学関連のスタブ項目