クロノス・クァルテット
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クロノス・クァルテット(英語:Kronos Quartet)はアメリカ合衆国の弦楽四重奏団。1973年にヴァイオリニストのデイヴィッド・ハリントンによって結成され、1978年より現在までサンフランシスコを拠点に活動を続けている。当初は男女混合のアンサンブルだったが、現在は男性のみのアンサンブルに変わっている。
- 歴代メンバー
- デイヴィッド・ハリントン(ヴァイオリン)
- ジョン・シャーバ(同、創設メンバー)
- ハンク・ダット(ヴィオラ)
- ジェフリー・ジーグラー(チェロ第3代、2005年~)
- ジョーン・ジャンルナード(チェロ、創設メンバー)
- ジェニファー・カルプ(チェロ第2代、1999年~)
[編集] 「新しい」音楽
クロノス・クァルテットは現代音楽を専門とし、長い時間に次々と新作の委嘱を重ねてきた。実際にクロノス・クァルテットのために書き下ろされた作品は、600曲を下らない。そのうち、アルヴォ・ペルトやスティーヴ・ライヒ、フィリップ・グラス、テリー・ライリー、ケヴィン・ヴォランズらによる、いわゆるミニマリズムの音楽も含まれている。
クロノス・クァルテットはアゼルバイジャン出身のフランギズ・アリ=ザデーやアルゼンチン出身のオスバルド・ゴリジョフに至るまで、世界各国の作曲家を取り上げている。(ちなみにゴリジョフは、「キャラバン」などのアルバムにおいて、クロノス・クァルテットの編曲者も務めている)。近年は、30歳未満の若手作曲家への委嘱プランに着手している。
[編集] 音楽の多様性
クロノス・クァルテットは、さまざまな音楽ジャンルにわたって演奏活動を続けている。実験音楽ばかりでなく、古典派以前のクラシック音楽や、ラテン・アメリカやアフリカの民族音楽、ジャズ、タンゴなどである。また近作の映画音楽も担当している。もともとクロノス四重奏団が名声をつかんだきっかけは、ジミ・ヘンドリックスの「紫のけむり」の編曲版の演奏・録音によってであり、その後もビル・エヴァンズやセロニアス・モンクらの作品の編曲を集中的に録音するなど、今なおポピュラー音楽とのクロスオーバーに意欲的である。
また作曲家と協力関係を結ぶだけでなく、世界中のさまざまなアーティストとも共演を続けている。インドの歌手アシャ・ボスレ、メキシコのロックバンド「カフェ・タクバ」、ルーマニアのジプシー楽団「タラフ・デ・ハイドウクス」、晩年の詩人アレン・ギンズバーグ、モダン・ジャズ・カルテット、デヴィッド・ボウイ、ビョークなどである。作曲家の故・チャールズ・アイヴズとは、その遺産のテープ録音によって「共演」を果たしている。
アメリカ国内のソプラノ歌手、ドーン・アップショーとの共演によるアルバン・ベルクの《抒情組曲》初稿の全曲録音は、2004年度グラミー賞室内楽部門最優秀賞に輝いた。
近年ではメンバーの高齢化の故に、斬新な曲目を披露する方向性は消え、専ら過去の業績の宣伝活動が主になっている。新しい若手作曲家の紹介活動は、例年の作曲コンクールを通じて行なっているが、参加資格はアメリカ人に限定されている。
[編集] 外部リンク
- 公式HP(英語)