ガソリン携行缶
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ガソリン携行缶とは、ガソリンを持ち運ぶための金属製容器のこと。規格は消防法で定められている。ホームセンターやカー用品店などで数千円で販売されている。市販品の容量の多くは10~20リットル程度の大きさ。
ガソリンをポリタンクに入れ運搬した際の事故や事件が続出したことから、行政指導によりガソリンスタンドでは携行缶以外へのガソリンの給油を事実上禁止している。ただし携行缶でもセルフ式による自己給油は行政指導により行なえず、必ずスタンドの店員に給油してもらうことになる。
なおミリタリーファンを中心に「ジェリ缶」と呼ばれることもあるが、これはドイツ軍の燃料携行缶を模倣したことに起因し、イギリス(または英語圏)でドイツ人男性を表すスラング「ジェリー」(Jelly)が冠されたのが由来といわれている。
[編集] 外観
金属製で赤く塗装されている。付属品として、給油口へつなぐ伸縮式のポリエチレン製のホースが付いている。
[編集] 用途
- ガソリンスタンドの少ないエリアを走行する際のガス欠防止のため。
- 小型船舶や農業機械、チェーンソー、草刈機などの小型エンジンを搭載する器具の給油用として。
- 高速道路のサービスエリアで発生するガソリンスタンド渋滞の回避手段として。