エドムンド・ボーフォート (第2代サマセット公)
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サマセット公エドムンド・ボーフォート（Edmund Beaufort, 1406年 - 1455年5月22日）は、イギリスの貴族であり、百年戦争・薔薇戦争における重要な人物である。
[編集] 略歴
サマセット伯ジョン・ボーフォートの三男として生まれた彼は、若くしてイングランドの駐フランス軍の指揮官になった。1436年にアルフレール(Harfleur)の奪還に成功すると、ガーター勲章を受勲している。次の勲功で1442年にはドーセット伯に、翌1443年にはドーセット侯爵に列せられた。さらに翌年の1444年、兄ジョンの後を継いで第4代サマセット伯になった。
1444年から1449年の停戦期、サマセット伯は駐仏軍の副司令官であった。1448年、サマセット公に叙せられた。
1449年の再開戦後、サマセット公は軍功があげにくい状況にあることに気づいた。1450年の夏までに、北フランスにおけるイングランド領の大部分はフランスの手に落ちていた。この損失は王の侍従長、サフォーク公ウィリアムの失脚をもたらした。サマセットはイングランドに戻り、そしてそこで彼はサフォーク公の地位を国王の助言者であると思った。彼は王妃マーガレット・オブ・アンジューのお気に入りであった(実際一部では、王太子エドワードは国王の子ではなく、サフォーク公の子であるという説もある)。
この頃フランスとの戦争の中心は、フランス南西部のガスコーニュに移っていた。ここでイングランドは連敗を重ね、1453年には全てを失っていた。その後間もなく、国王は正気でなくなり、サマセット公のライバルヨーク公リチャードが護国卿に任命され、サマセット公はロンドン塔に収監された。彼の生命は国王が回復した事で救われた。ヘンリー6世はサマセット公を解放させ、そして宮廷における彼の地位を回復した。
サマセット公が復帰したため、ヨーク公は別の手段でサマセット公を退ける決心をした。つまり、1455年にサマセット公と国王に対し、軍隊を使って立ち向かったのである。サマセットはこのセント・オールバーンズの戦いで殺された。これが、この後サマセット公の息子達や親類の多くを奪っていく薔薇戦争の発端である。
彼の公爵位は息子ヘンリーに引き継がれた。
[編集] 家族
サマセット公はエレノア・ボーシャン（ウォリック伯リチャード・ドゥ・ボーシャンと最初の妻エリザベス・バークリーの娘）と、1431年から1435年の間に無許可のうちに結婚している。エレノアはヘンリー・ドゥ・ボーシャンやアン・ネヴィルの従姉にあたる。また彼女は、トマス・ドゥ・ロス（ロス男爵）の未亡人でもある。
彼らの無許可の結婚は、後の1438年5月7日に許可が下りた。彼らは下記の子供たちをもうけている。
- エレノア
- 最初にジェームス・バトラー（オーモンド伯）と、次に ロバート・スペンサー卿と結婚している。
- エリザベス
- 1472年には死亡している。騎士ヘンリー・フィッツ・ルイスと結婚した。
- ヘンリー・ボーフォート（第3代サマセット公）（1436年 - 1463年）
- マーガレット（bef. 1439年 - 1474年）（ヘンリー7世の母マーガレット・ボーフォートは従妹)
- 最初にスタフォード伯ハンフリー（バッキンガム公ハンフリー・スタフォードの息子）と結婚してバッキンガム公ヘンリー・スタフォードを生む。次にリチャード・ダレル卿と結婚する。
- エドムンド・ボーフォート（第4代サマセット公）（c. 1439年 - 1471年5月4日）
- テュークスベリーの戦いで戦死。
- ウィリアム・パストンと結婚した。
- テュークスベリーの戦いで戦死。
- ジョウン・ボーフォート（ ? - 1518年8月11日）
- 最初ロバート・ローレンスの妻。次にリチャード・フライの妻。
| 先代: ジョン・ボーフォート |
サマセット公 1448年 - 1455年 |
次代: ヘンリー・ボーフォート |
| 先代: ジョン・ボーフォート |
サマセット伯 1444年 - 1448年 |
