ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦
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『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』(ウルトラマンティガ ウルトラマンダイナ アンド ウルトラマンガイア ちょうじくうのだいけっせん)は円谷プロダクション製作の特撮映画作品。テレビ番組『ウルトラマンガイア』の映画化作品である。1999年3月6日全国松竹系にて公開。同時上映は『ウルトラマンM78劇場 Love & Peace』。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] あらすじ
勉強も運動も不得意な少年・新星勉はウルトラマンが大好き。母親に成績のことで叱られるが、そんなことよりもウルトラマンを見ようとビデオをつけた。その時、謎の赤い球と少女が出てくる幻を見る。その幻の内容を周囲の友達の平間優に話しても呆れられてしまい、信じてくれない。
その幻のあった数日後に七瀬リナという少女が勉のいるクラスに転校してくる。一人、ウルトラマンの絵をコンクリートに落書きして遊んでいる勉に対して彼女のほうから話しかけてくる。意気投合する2人だったが、浩たちに「ウルトラマンは卒業しろよな」などと冷やかされてしまい、結局2人の会話はうやむやに終わった。
そんな中、勉の秘密の場所に行くと幻で見た不思議な赤い球を見つける。「その球は持った者の願いを叶えてくれる」と話していたのを再び優に話すがこれも信じてくれない。「だったら、現実に見に行こう」ということで勉の秘密の場所にリサと優を呼んでその赤い球を見せる。「何の異常もないただの赤い球だ」と呆れて話す優。リサの「本当かどうか試しにやってみればいいじゃない」という提案により、その願いの叶う赤い球にウルトラマン大好きっ子の勉はウルトラマンガイア(高山我夢)を自分の世界に呼んで欲しいと願う。すると赤い球が輝き、空に波間ができて、そこからファイターEX機と共に我夢を本当に呼び寄せてしまう。
「僕があれを呼んだんだ」と勉がみんなに話していると浩たちが現れてことの詳細を聞き、浩は強引に赤い球を奪い「それが本当なら俺は怪獣を呼んでお前を踏み潰させてやるよ」と願う。その願いのために空に亀裂が生じ、その中から「巨大異形獣 サタンビゾー」を呼び寄せてしまう。
少し困惑気味の我夢だったが、怪獣の出現に対してウルトラマンガイアに変身して戦う。エネルギーの消耗が激しく苦戦を強いられたものの、見事サタンビゾーを倒すことに成功。変身を解いたものの、周囲の自分に対する接しかたに困惑気味の我夢。しかし、勉と出会うことによりことの詳細を知る。一方、偶然とはいえガイアに自分が呼び出した怪獣を倒されたことに怒りを覚えた浩は再び赤い球を使ってガイアを超えるより強力な怪獣を生み出そうと考える。
『ウルトラマンガイア』の主人公・我夢がテレビ番組『ウルトラマンガイア』を放送している世界にやってくるという番外編。テレビシリーズに先駆けてウルトラマンガイアスプリームバージョンが登場している。ウルトラマンティガとウルトラマンダイナは最終局面でようやく登場するので、2人の活躍機会が少ない。
[編集] 登場人物
- 高山我夢/ウルトラマンガイア
- バミューダ海域の調査飛行中、勉の赤い球の願いによって、ファイターEX機と共に勉たちのいる世界へとやってきた。
- 新星勉
- 勉強や運動は共に苦手で、人と話すことに少し臆病な感じを見せる少年。部屋には無数のウルトラマングッズを持っており、ビデオを何度でも見直すほどウルトラマンが大好きでハマっている。「我夢のような人は特別なんだ」といつもガイアに変身できる我夢と何のとりえもない自分との違いをコンプレックスのように話す。
- 七瀬リサ
- 突如勉のクラスに転校してきた少女。風変わりな態度を見せている。
- 平間優
- 勉の友人。眼鏡をかけていて、勉の話に半ば呆れ気味。
- 鹿島田浩
- 勉に度々強い口調で言い立ててはものなどを横取りする悪ガキ風な少年。「ウルトラマンなんか卒業しちまえよ」などと勉を言い攻める。だが、「サタンビゾー」が出現した時に身長と体重を的確に話したことから彼はかなりの怪獣マニアであることが考えられる。サタンビゾーがガイアに倒された際に「もう一息だったのに…」と悔しげに呟き、赤い玉に操られていた際もウルトラマンに敵意を剥き出しにしていたところから見て、怪獣マニアではあるがウルトラマンは嫌いらしい(ウルトラマンが大好きな勉にしょっちゅう絡んでいるのはこれが原因だと思われる)。曰く、「夢は日本一のモデラーになること」らしい。
- 中原耕平
- いつも浩の後ろをついて歩く友人。常に3人で行動していると考えられる。
- 小杉亘
- 浩と共に行動する彼の友人。いつも浩が話したことを勉に復唱する少年。
- ウルトラマンティガ
- ウルトラマンダイナ
[編集] 登場怪獣
[編集] 最強合体獣 キングオブモンス
- 身長:83メートル
- 体重:8万2千トン
「サタンビゾーを超え、ウルトラマンガイアを倒せる強力な怪獣」を念頭に浩が赤い球に願って出現させた怪獣。浩が考えたものに加え、亘が考えた怪獣バジリスの翼を背中に、耕平が考えた怪獣スキューラの顎を腹部に組み合わせている。赤い球の言葉を聞いて、負の感情に支配された優の「この世界を破壊したい」という強力な願いに反応して組み合わせた部分から後にバジリスとスキューラが誕生する。武器は、発射方向の物体を全て破壊する「クレメイトビーム」。フォトンエッジをも跳ね返すバリアを持つ。最後は「フォトンストリーム」で倒れる。
[編集] 骨翼超獣 バジリス
- 身長:69メートル
- 体重:4万5千トン
亘が考えた二足歩行型の怪獣。背中に葉脈のような翅を四つつけており、それで自由に空を飛べる。ティガに不意打ちを当てた後、上空へと飛び去り、そのまま宇宙空間で追いかけてきたウルトラマンダイナと対決する。最後に「ソルジェント光線」に敗れる。
[編集] 巨大顎海獣 スキューラ
- 全長:73メートル
- 体高:29メートル
- 体重:5万6千トン
耕平が考えた四足歩行型の怪獣。彼の考えた通り外見上口に見える部分は身体の半分くらいのところまで開くことができる。尻尾を持って投げ飛ばそうとしたところバジリスの不意打ちを受けて海へと投げてしまい、そのまま海底でウルトラマンティガと対決する。「ゼぺリオン光線」に敗北する。
[編集] 巨大異形獣 サタンビゾー
- 身長:67メートル
- 体重:5万トン
劇中のテレビ番組『ウルトラマンガイア』第13話に登場する怪獣。浩が赤い球に願って出現させた。後にテレビシリーズにも登場(テレビシリーズでのサタンビゾーについてはウルトラマンガイアの登場怪獣を参照)。
[編集] キャスト
- 高山我夢、ウルトラマンガイア:吉岡毅志
- 新星勉:濱田岳
- 七瀬リサ:斉藤麻衣
- 平間優:入野自由
- 鹿島田浩:佐藤雄太
- 中原耕平:滝本啓人
- 小杉亘:杉田祐紀
- ウルトラマンティガ(声):真地勇志
- ウルトラマンダイナ(声):つるの剛士