ウィリアム・フォーサイス
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ウィリアム・フォーサイス(William Forsythe 1949年12月30日 - )は、アメリカ合衆国における主要なバレエダンサーのひとりで、現代の最も先端的なバレエ振付家。モダン・バレエを解体し統合した人物としてコンテンポラリー・ダンスの歴史を造る。
アメリカのニューヨーク州、ロングアイランドに生まれる。1966年に17歳で大学に入学し、この頃にダンスを習い始める。バレエの振付けに際立ったものがあり、バレエ教師にその才能を見い出される。ジョフリー・バレエ団のダンス・スクールに移り、レッスン生としてよりバレエの習得につとめる。程なくジョフリー・バレエ団の団員に昇格し、正式なダンサーとして舞台へ出演し踊るようになる。
1973年にヨーロッパへ渡る。当時西ドイツで第一級レベルのシュツットガルト・バレエ団のオーディションに合格しバレエダンサーとして入団する。このバレエ団はクラシック・バレエ以外に前衛的なモダン・バレエの演目にもウェイトを置いており、ヨーロッパにおけるモダンバレエの中心的な役割とその名を馳せていた。そのため、バレエ団の芸術監督のジョン・クランコをはじめ、世界中の才能が集まっていた。
1976年にバレエ団のバックアップで新人振付け家として最初の作品「ウルリヒト」 (Urlicht) を発表する。これは、モダンバレエであり男性ダンサーと女性ダンサーとの「パ・ドゥ・ドゥ」であった。以降は、所属するシュツットガルト・バレエ団を中心に数多くのモダン作品を発表するようになるが、舞台芸術の先端を突き進む表現に国外からも高い評価を得ることになる。世界中のバレエ団や劇場に作品を委嘱され、多くのカンパニーのレパートリーとなっており、人気の高さを証明している。
1983年に、ドイツのフランクフルト・バレエ団内に「Gange」を作る。翌年には、フランクフルト市の文化省の任命で同バレエ団の芸術監督に就任する。就任後間もなく、大作を幾つも発表する。フォーサイスはダンサーの身体能力の極限に挑むかのような、複雑で難度の高い超絶技巧を要する振付けを行った。加速された動作スピードと連続的な動きの要素で構成されたそれらの作品は、従来からのバレエに飽き足らなかった多くの観客を惹き付け、魅了した。
最近ではダンスに加えヴィデオ・インスタレーション作品やCD-ROM作品も発表しており、新たなるバレエ美学を示している。
モダン・ダンスの歴史の中では、マース・カニングハムやジョージ・バランシンが創った抽象的な振付が存在したが、ウィリアム・フォーサイスはその身体言語を脱構築し再び構築したといえる。その作品と手法はコンテンポラリー・ダンスの範疇で語られる。
2004年7月にフランクフルト・バレエ団が解散、フォーサイスはプライベート・カンパニー(The Forsythe Company)を新たに立ち上げた。2005年1月よりその活動を開始。カンパニーはザクセン州、ヘッセ州、ドレスデン市、フランクフルト・アム・マイン市、スポンサーより支援を受け運営している。現在は18名の専属ダンサーがフォーサイスと創作活動を共にし、05年4月の新カンパニーのワールドプレミア公演を皮切りに、フランクフルト、ドレスデンを拠点に世界各国で公演を行っている。またこの年、日本の武道家、日野晃と交流をはじめた。
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