アレクサンドル・コルジャコフ

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アレクサンドル・ワシリエヴィッチ・コルジャコフ（Александр Васильевич Коржаков, Aleksandr Vasil'evich Korzhakov, 1950年1月31日～　 ）は、ロシアの政治家。ロシア大統領警護局長としてエリツィンの警護を担当し、政治的影響力を及ぼした。しかし、エリツィン・ファミリー（ロシア語では、セミヤー）と対立し、政権から放逐された。

1950年1月31日モスクワに生まれる。電気機械工場で金属工として勤務した後、兵役のため、1969年ソ連軍に入隊、クレムリン連隊に配属される。そのまま、1970年からソ連国家保安委員会（KGB）第9局（要人警護担当）に移る。アフガニスタン勤務の経験あり、1985年には全ソ連通信制法科大学を卒業した。

1985年モスクワ市共産党第一書記に就任したボリス・エリツィンの身辺警護員となる。1987年にエリツィンは保守派の攻撃で左遷されるが、コルジャコフは、エリツィンに従って、KGBを退職し（健康状態を公的な理由に、エリツィンのと関係から解雇されたとも言われる）、エリツィンの警護を続けた。1990年エリツィンがロシア最高会議議長に選出されると、コルジャコフは、警護責任者に就任する。1991年のロシア8月クーデターでは、文字通り体を張ってエリツィンを守り通した。こうして、エリツィンから全幅の信頼を得たコルジャコフは、ロシア連邦警備総局第一副長官兼大統領警護局長となり、単なる身辺警護の責任者を超えて、権勢を振るうようになっていった。1994年の第一次チェチェン紛争では、戦争推進を主張した。しかし、エリツィン再選となる1996年大統領選挙では、選挙の延期を主張したため、これに反対したエリツィンの次女で大統領補佐官のタチアナ・ディアチェンコや選挙対策本部長のアナトリー・チュバイスと対立し、第1回投票直後の6月20日にミハイル・バルスコフ連邦保安局長官、オレーグ・ソスコベッツ第一副首相共々突然解任され失脚した。

1997年2月トゥーラ州小選挙区の下院補欠選挙で当選する。同年8月、エリツィン政権の内部事情を暴露した回想録「ボリス・エリツィン、夜明けから日没まで」を出版する。その後、下院国防委員会委員長に選出される。