Übel Blatt

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

この「Übel Blatt」は、まだ完結していない作品や番組に関する項目です。ある程度ストーリー・番組内容がまとまってから編集するようにしてください。

ウィキポータル

カテゴリ

プロジェクト

『Übel Blatt』（ユーベルブラット）は、塩野干支郎次のファンタジー漫画作品。 2004年にガンガンYGの壱号から参号までに3話分掲載。その後、2004年12月、ヤングガンガン創刊号から引き続き連載されている。単行本はスクウェア・エニックスより0巻から4巻までの5冊が発刊されている。

「最凶のダーク・ファンタジー」を謳い、主人公ケインツェルの壮大な復讐劇を描く。

[編集] あらすじ

七英雄によって闇の異邦（ヴィシュテヒ）が封じられ、帝国に束の間の平和が訪れてから20年後……。辺境伯領近くの国境で、新たな騒乱が起ころうとしていた。辺境の英雄として現れた剣士ケインツェルは、巨大な黒い剣を操り悪を打ちのめしていく。彼は、20年前に反逆者の汚名を着せられ暗殺された「裏切りの槍」の一人、アシェリートであった。彼の果たす目的はただひとつ。自分と仲間をあざ笑いながら切り刻み、闇の異邦の封印という手柄を奪った真の裏切り者＝七英雄への復讐である。しかし、時が経ち、帝国は七英雄の威光と統治によって安定した平和な世界となっていた。彼らを殺すことは、帝国を再び不安に陥れる危機になりかねない。それでもケインツェルは、七英雄を殺すために旅をする。

[編集] 主要登場人物

[編集] ケインツェル一行

ケインツェル: 左目に傷を持つ金髪の亜人。通称「黒い剣の男」。見た目こそ少年ではあるが、20年前の闇の異邦の侵略を封じるために送り出された聖なる槍の14人の一人、剣士アシェリートである。死の森にて、七英雄に裏切られ瀕死の重傷を負ったものの逃れ、高位妖精（ホッホ・エルフェ）を喰らったことで融合し半人半妖の身となった。帝国に平和が戻って以降、彼は「裏切りの槍」という汚名を着せられ侮蔑の対象となっている。そのため、普段は本名であるアシェリートという名前を隠している。高位妖精の特性である月の光を浴びることで本来の力を発揮し、黒い大剣を使用できる。真の裏切り者である七英雄への復讐を果たすことが目的である。
ヴィド: 眼帯をつけた黒髪長髪の男。紐のついたフリスビー状の遠投武器を得意とする。クシャールンド首領家第二王女・シャーレンを探している。
ピーピ: ミルエル・ミラエル族の少女。ピーピという名前は偽名で本名は不明。国境を超えるためケインツェル達に同行する。
アルテア: 国境の町リエルデ・フェレムで密航屋を営む女主人。ケインツェルと昔の恋人の面影が重なるため、彼に好意を抱いている。
アト: 大剣を駆る少女。クシャールンド首領家第三王女。妖精と強引に融合させられ異形の姿となった兄・クラトを殺したケインツェルを仇としているものの、七英雄への復讐を目的とするケインツェルに惹かれ、旅に同行する。

[編集] 七英雄

グレン: 侯爵。七英雄の一人で、そのリーダー格。元より貴族出身だが、ヴィシュテヒ封印の功によって確固たる地位と名声を得る。ケインツェルの左目の傷は彼によるものである。人望が厚く、七英雄の中でもっとも民衆に人気がある。帝国最強の戦力・七槍騎士団を部下に従える。
シュテムヴェレヒ: 方伯。七英雄の一人で、モランの領主。元は山賊。辺境から亜人種の娘を略奪し、自らの肉体に移植することで妖精の力を手に入れようとしていた。高慢な男であり、不老不死となることで永遠に英雄として崇められるという野望を抱いていたが、ケインツェルによって討たれた。

[編集] 七槍騎士団

ロズン: ケインツェルによって七英雄の真実を知り、ケインツェルの復讐と帝国の平和との間で苦悩する七槍騎士団の騎士。

[編集] その他

ラシェブ: 辺境伯領と七英雄領を隔てる国境の町リエルデ・フェレムの僧兵長。越境のための「徳」と称した賄賂を要求してくる。20年前の大戦での大活躍を支えたという健脚がまぶしい。口癖は「遺憾だ」。
ファーゴ: 方伯軍千人隊長。シュテムヴェレヒの元で、悪漢を使い若い亜人種の娘を集めていた。右腕から伸びる触手によって死体を操るという能力を持つ。
ゲランペン: 方伯軍百人隊長。ファーゴのことを「お兄ちゃん」と呼び慕っていた。大柄で髭面スキンヘッドの強面であるが心は純情乙女。正義感が強かったため、信頼していたファーゴの行動に絶望し、ケインツェルたちに手を貸した。自称「神護りの戦妖精」。

[編集] 用語解説

神託暦

ユーベルブラットの世界で使われる暦の名称。

七英雄

闇の異邦（ヴィシュテヒ）を封印し帝都に凱旋した7人の若者のこと。もとは14人いたが、3人が旅の途中で死亡、4人は敵に寝返り他の7人に討たれたと伝えられた。しかし、実際に使命を果たしたのは裏切りの槍とされるの4人であり、七英雄は4人を殺して手柄を奪った。

Baraster バラステル

G¨lengurv ギュレングルフ

Nirgenfeled ニルゲンフェレート

Glenn グレン

Lebellond レーベロント

Isch¨ien イシューディエン

Schtemwölch シュレムヴェレヒ

裏切りの槍

闇の異邦封印に向かった14人の若者の内、敵に寝返り他の7人に討たれたとされている4人。

Ascheriit アシェリート

Kfer クファー

G¨stav ギュスタフ

Krentel クレンテル

尊き未帰還者達

闇の異邦封印に向かった14人の若者の内、途中で命を落とした3人。

Ergnach エルグナッハ

Ediem エディエム

Lanbard ランバルト

闇の異邦（ヴィシュテヒ）: かつて帝国に対し侵略をくりかえした闇の軍勢。現在は封印されている。
七槍騎士団: 七英雄グレン侯直属の戦士集団。正式な騎士団ではないものの、帝国最強の呼び声も高い。
千の石槍: 辺境伯領と七英雄領の境にある巨大な壁。闇の異邦からの侵攻から防ぐために、尊き未帰還者達の一人、エルグナッハの命を懸けた術式陣によって作られた。