"文学少女"シリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文学 |
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
“文学少女”シリーズ(ぶんがくしょうじょシリーズ)は、ファミ通文庫から刊行されている野村美月のライトノベルのシリーズ作品である。イラストは竹岡美穂。『このライトノベルがすごい!2007』で8位受賞。タイトルに使われてる記号は、ファミ通文庫公式サイトを見る限り『"』ではなく、『“』が正しいようだ。
[編集] 概要
この小説は、文学小説が作品中に登場したり、またその作者の生き様等を描いたりしている。さらに登場人物自身が日記や小説を書いたりして作品中に、その文章を挟むような物語展開が成されている。『“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ)』では、太宰治の『人間失格』が題材となり、『“文学少女”と飢え渇く幽霊(ゴースト)』ではエミリー・ブロンテの『嵐が丘』が題材となっている。
[編集] 登場人物
- 井上心葉(いのうえ このは)
- 本作の主な語り手。14歳の頃に初めて書いた小説が映画化やドラマ化になるほどの大ベストセラーになったものの、『井上ミウ』といった女っぽいペンネームにしていたため素性のわからない謎の美少女作家という形で編集部に売り出されてしまった。その罪悪感やプレッシャーに耐えられずストレスがたまり、ひきこもりになった経緯もある。現在は普通の男子高校生として生活しているものの、天野遠子の秘密を知り文芸部に無理矢理引きずり込まれてしまった。
- 天野遠子(あまの とおこ)
- 聖条学園文芸部の部長。井上心葉の先輩にあたる女性。自称”文学少女”であり、純文学の本や小説の原稿を文字通り紙ごと食べる美食家。この行為をみて井上心葉は妖怪と呼んだりする。もちろん普通の食材も食べることができるものの、本人にとってはただの味がしない無機物にすぎない。空腹という概念が存在しないらしい。図書委員以上に図書館について詳しいなど、文学にも精通している。
- 琴吹ななせ(ことぶき‐)
- 自分を偽っている人間を見抜くことができるようで、偽っている井上心葉をみて苛立っている。図書委員。ツンデレ。
- 姫倉麻貴(ひめくら まき)
- 理事長の娘。オーケストラ部の部長。まわりからは『姫』と呼ばれるほどの美貌を持っている。
- 竹田千愛(たけだ ちあ)
- 文芸部にラブレターの代筆を依頼した少女。明るくドジな性格。
[編集] 既刊一覧
- “文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ) ISBN 4757728069
- “文学少女”と飢え渇く幽霊(ゴースト) ISBN 4757729154