龍造寺家兼
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龍造寺 家兼（りゅうぞうじ いえかね、享徳3年（1454年） － 天文15年3月10日（1546年4月10日））は戦国時代の武将。肥前の大名（戦国大名）。水ヶ江城城主。号は剛忠。
[編集] 少弐氏の筆頭家臣
肥前の国人龍造寺氏の第13代当主龍造寺康家の五男にあたり、分家である水ヶ江龍造寺家を興していたが、本家である村中龍造寺家が、内部分裂や当主の早世で力を弱めたため、一門の長老である家兼が本家を補佐することとなった。しかし、家兼は剛腹かつ智勇に優れていたため、たちまち本家に取って代わって実権を掌握するだけではなく、主家に当たる少弐氏の筆頭家臣にまで上り詰めたのである。そして1530年には大内義隆が家臣の杉興連に一万の大軍を預けて侵攻させてきた時、これに対して家兼は、筑後川の支流で大内軍を見事に撃退した（田手畷の戦い）。
[編集] 少弐氏への謀反
そして、この戦いを機として大内義隆にその実力を認められるようになり、義隆に少弐氏から離反して大内氏に従うように勧められる。外様の家臣であり（龍造寺氏は少弐氏に追われた千葉氏旧臣の家柄）自立志向があった家兼はこれに応じ、謀反を起こして主君の少弐資元を自害させて大内氏庇護のもとに大名分として独立することになる。
[編集] 龍造寺氏再興
しかし、1545年、龍造寺家兼の謀反による主君殺しに義憤を感じた少弐氏の家臣・馬場頼周の策謀によって家兼の一族はことごとく誅殺されてしまう。家兼はかろうじて筑後に逃れ、筑後国の大身で柳川城主の蒲池鑑盛の保護を受けて生き延びることが出来たのだった。蒲池氏の支援を受けた92歳の家兼は老躯を押して再起の為に挙兵。見事馬場頼周を討ち龍造寺氏を再興した。そして曾孫の龍造寺胤信を還俗させ、後事を託すと、波乱に飛んだ93年の人生を安らかに終えたのである。
家兼の代に、龍造寺氏は後の飛躍を遂げる基礎を固めたとも言えよう。
